<MISTER LONELY>2007年イギリス・フランス( 111分) 2008年2月2日日本公開 監督:ハーモニー・コリン 製作: ナージャ・ロメイン 製作総指揮: ピーター・ワトソン 脚本: ハーモニー・コリン,アヴィ・コーリン 撮影: マルセル・ザイスキンド 音楽: ジェイソン・スペースマン,ザ・サン・シティ・ガールズ 出演:ディエゴ・ルナ,サマンサ・モートン,ドニ・ラヴァン,ヴェルナー・ヘルツォーク,レオス・カラックス,ジェームズ・フォックス 他 〔ジャンル:ドラマ〕 さてさて、19歳にて衝撃の監督デビューを果たした事で“恐るべき子供”と呼ばれ騒がれたらしいハーモニー・コリン監督の新作。 今まで唯一見た「ジュリアン」は、映像にはメチャ興味を持たされたものの、 その内容にはまったくの置いてけぼり状態だった・・・ でもそのくせこの新作を最初っから興味津々になってたのはなぜだろう。 もちろん、本作の題材とかヘルツォークやドニ・ラヴァン出演とかも興味をもった要因ではあるけども。 なぜなんだろう。。 結局本作を見た後でも、この不思議ないい意味での「なぜなんだろう」が付きまとう事になった。 今回も前回も、言葉で言い表せない何かが印象となって自分の感覚に残るんだよねー・・まぁ、最初の「ミスター・ロンリー」が流れながら、サルの人形(バブルス君と言うらしい)をふらふらさせてサーキットをバイクで走るあの映像を見た段階でかなり心掴まれてしまったんだけど(笑) 主軸のストーリーそのものはジュリアンに比べて全然難解でなかったのは良かった^_^; *** 自分そのものとして生きる自身がなくて、仮の姿に身を投じる主人公。 常にマイケル・ジャクソンとして生きることで、存在を辛うじて感じる事が出来ていた。 そんな折、同じ様に仮の姿で生きる女性、“マリリン・モンロー”に出会い、そして彼女に誘われるがまま、「常にモノマネ」で生きる人々が集うスコットランドのとある村へ向かうのだった・・・ *** 常に“自分以外の誰か”を演じて生きる人々。 あまりに繊細が故、世の中に溶け込む事が出来ないが故・・ということなんだろうね。 でも自分達だけのワンダーランドではなんとか居場所を見いだすことが出来ても、やはりそれは現実ではなくて・・・。 マイケルはマリリンとの出会いでまた違った新しい世界を見、そして彼女自身に興味を覚える事ができたのだけど、逆にとても辛い出来事にも見舞われてしまう。 そして、そこから彼の「彼自身」がやっと始まる。。。 ディエゴ君はばっちりマイケルダンスをこなしてましたよ(笑) 孤独を抱える顔もなかなか良かったよね。 それにしてもドニ・ラヴァンのチャップリンはキショかった(笑) もともとしわしわな顔にあの白塗り^_^; ところで、あのシスター達のパート、意図するところはなんなのか、難しい・・・ 宗教的要素なのか、その要素を借りて何かを訴えているのか・・。 なんにしろ、わからないままあの浜辺のシーンは何とも言いがたい重々しい気持ちになる。。。 救い、ってなんなんだろう。。 映画のテーマや感想と関係なくなぜかそんな気持ちが沸いてきたし。なんなんだほんと(笑) あぁでも、また次回作が出来たとしたらきっと見に行ってしまうんだろうなぁ。。 ![]() |
<ODETTE TOULEMONDE>2006年フランス・ベルギー(100分) 2008年3月1日日本公開 監督・脚本:エリック・=エマニュエル・シュミット 製作:ガスパール・ドゥ・シャヴァニャック 撮影: カルロ・ヴァリーニ 音楽:ニコラ・ピオヴァーニ 出演:カトリーヌ・フロ,アルベール・デュポンテル,ジャック・ウェベール,ファブリス・ミュルジア,アラン・ドゥテー,カミーユ・ジャピ 他 〔ジャンル:ロマンス・コメディ〕 カトリーヌ・フロがとてもキュートだった♪ 色っぽい女優さんだけど、本作では若々しく元気で可愛らしい2児のママ役を演じてた。 愛する夫に先立たれ、女手一つで二人の子供を育て、明るく生きているがその影で彼女の精神を支えてくれていたのはある作家の書く小説だった。そして、その心の恋人、大好きな作家が地元にサイン会で訪れる事に!・・ 彼女が書いた手紙が、プライベートで傷つき自殺未遂を図ったばかりの小説家の心をひきつけ、遠い存在だった小説家が彼女の家に転がり込む事になり・・ という展開。 浮かれた気持ちを表現するのに、ときおり主役の主婦オデットが宙に浮くんですけどねw (ポスターの絵のように) けど実際は地に足のついたしっかりしたとても優しい女性。 超有名な人気小説家がオデットに出会ったことで、それまでの豪勢なセレブ生活とは程遠いけど、でもほんとの身近な幸せというものに気付く。 本作、結構なベタコメディノリなところもあって、私が観に行った時は劇場内かなり笑いもおきてました。(ちょっと年齢層高め(失礼)のマダム系から特に!?) まぁトータルして、心あったまる、小さな勇気や優しさや幸せが心に広がる、 そんなちょっと素敵な映画なんだと思いますよ^^ 私は・・。 観る前から若干自分の好き系ではない匂いを感じつつ、でも面白そうだし評価もいいみたいだし、可愛らしい系でも例えば「アメリ」的だったらアリだし♪なんてノリで足を運んだのさ。 そして。。 映画の良い悪いとは別に、やっぱこんな感じのヒューマンプリティラブコメ(なんのこっちゃ)ど真ん中は、残念ながらせっかくのその醍醐味を楽しめるタチではないので。っちゅうことで・・・・(笑) ![]() |
<NO COUNTRY FOR OLD MEN>2007年アメリカ(122分) 2008年3月15日日本公開 監督・脚本・編集: ジョエル・コーエン,イーサン・コーエン 製作: ジョエル・コーエン , イーサン・コーエン ,スコット・ルーディン 製作総指揮: ロバート・グラフ,マーク・ロイバル 原作: コーマック・マッカーシー 撮影: ロジャー・ディーキンス 音楽: カーター・バーウェル 出演: トミー・リー・ジョーンズ,バビエル・バルデム,ジョシュ・ブローリン,ウディ・ハレルソン,ケリー・マクドナルド,ギャレット・ディラハント,テス・ハーパー 他 〔ジャンル:サスペンス/ドラマ 〕 テキサスの荒野でハンティングをしていたモス(ジョシュ・ブローリン)は、偶然多数の死体が転がる麻薬取引現場跡を発見。そしてそこで200万ドルもの大金を見つけ我が物にしてしまったが為、取引関係者に狙われる事に。関係者が雇ったのは常軌を逸した冷酷な殺人者シガー(ハビエル・バルデム)。 また、テキサスの熟年保安官エド(トミー・リー・ジョーンズ)は次々と起こる殺人事件に心を悩ませながらも知人モスの身の危険を案じ、 モスとシガーの足跡を追う・・ **** 追うものと逃げるもの。別にど派手なアクションなんかはないが(必要なく)、非常にスリリングに、静かな恐怖をあおり、またその演出もかっこよく!非常に見ごたえがあったよ。 ハビエル・バルデム扮するシガーの不気味さ。独特でしたね〜。 そして犯罪サスペンスだけじゃなく、そこに長年酸いも甘いも見てきた老人保安官エドの心中を描き、 “病める時代”を露にする・・ トミー・リー・ジョーンズのあのしわ顔が、淡々と、しかし非常に深い台詞をはく役にほんとはまる。。 舞台設定が1980年代ということで、背景にベトナム戦争の影が見え隠れする。大国アメリカが自ら創り出したベトナムの副産物。 しかしそれは当時だけの問題ではなく、普遍的問題でもあるんだろうけど。。 犯罪要素の強い作品なのは観る前から認識しやすかったけど、こういう風に重いところに焦点があたってるとは想像していなかった。「ファーゴ」とかより露骨というかなんというか(という表現では違う気もするけど(/_;))。 殺人鬼は何があっても自分のルールでもって事をなし、例え事故にあおうとも、彼に死は近寄らない(あくまで作中では) 国を愛し、尽くしてもきた真っ当な人間が故、心を痛め、憂い、自身の力のなさを痛感し、職を辞す・・ それぞれの主張登場人物が、時代の何かの象徴として描かれてるような、そんな感じだった。うまく言えないけどさ。ほんと、うまく言えない・・^_^; 【受賞メモ】 ◆2007年アカデミー賞 : ・作品賞 ・助演男優賞(ハビエル・バルデム) ・監督賞 ・脚色賞 ◆2007年ゴールデングローブ賞 : ・助演男優賞(ハビエル・バルデム) ・脚本賞 ◆2007年イギリスアカデミー賞 : ・助演男優賞(ハビエル・バルデム、トミー・リー・ジョーンズ) ・監督賞 ・撮影賞 ◆2007年NY批評家協会賞 : ・作品賞 ・助演男優賞(ハビエル・バルデム) ・監督賞 ・脚本賞 ◆2007年放送映画批評家協会賞 : ・助演男優賞(ハビエル・バルデム) ・監督賞 ・作品賞 ![]() |
〔ジャンル:ドラマ/ミュージック〕 メジャーシンガーになることを夢見る女性グループ「ドリーメッツ(後にドリームメッツ)のサクセスストーリーと、そして元中古車販売会社のカーティス・テイラー・Jrが彼女達をサポートしながらブラック・ミュージックオンリーのレコード会社を立ち上げ、巨大レーベルへと押し上げる姿を軸に、1960年代〜1970年代の熱いブラック・ミュージックシーン&その舞台裏が描かれる本作。 ソウルが白人達にも認知され、人気を博していくその裏側を、悲喜こもごもの人間模様と共に描かれていく。 周知の通り、「ドリームメッツ」はシュープリームスがベースで、ビヨンセの役どころはダイアナ・ロス。 そしてカーティスが立ち上げるレコード・レーベルは、モータウン・レコード、そのカーティスの役は当然ながらモータウンの創始者さん。 大好きなブラック・ミュージック全開の映画っちゅーことで、絶対映画館に観にいこうと思いつつ逃してしまったのは、心のどこかに、思っきりベタだったら!?などと思ってたのかもしれない。 あぁ、マジで反省!!へんな憶測してごめんよ〜(>_<) 間違いなく大スクリーン&大音響の中観るべきだった。 熱いクラシック・ソウル!良かったよ〜〜! 何度か鳥肌立ちそうになったよぉ。 助演女優賞を取ったジェニファー・ハドソンはほんと噂どおり歌凄かったね。迫力も。 ビヨンセも後半になるにつれ重要な出番が増え、想いのたけを歌にぶつける。よかったね〜。 ジェイミー・フォックスは役に徹して本業ミュージシャンといえど 歌うシーンがほとんど用意されてないってのもわきまえられてるよね。 エディ・マーフィも軽い部分、シリアスな部分どちらもバッチリって感じでいい味だしてた。 まぁほんと、好きな音楽ジャンルの世界ってのも当然手伝ってだろうけど、満足させて頂きました。 【受賞メモ】 ◆2006年アカデミー賞 : ・助演女優賞(ジェニファー・ハドソン) ・音響賞 ◆2006年ゴールデン・グローブ賞 : ・作品賞 ・助演男優賞( エディ・マーフィ) ・助演女優賞(ジェニファー・ハドソン) ◆2006年放送映画批評家協会賞 : ・助演男優賞(エディ・マーフィ) ・助演女優賞 (ジェニファー・ハドソン) ・歌曲賞( ビヨンセ:Listen) ・サウンドトラック賞 ◆2006年NY批評家協会賞 : ・助演女優賞 (ジェニファー・ハドソン) ![]() |
ある金曜の夜から日曜の朝まで(多分w)、同じ時間軸を別の登場人物の視点から3回繰り返す。 別れた彼女への多いが断ち切れない、マジメな青年「宮田武」編、 宮田の親友で私立探偵、女性の扱いには慣れてる「神田勇介」編、 ストーリー途中から突如登場、実は気のいい!?ヤクザの親分「浅井志信」編。 きちんと区切られてるのはこの3つだけど、プラス、彼と別れたばっかの女性「桑田真紀」側からの時間軸もあったりして、計4回ともいえるよね。 最近では「アモーレス・ペロス」「バベル」などでイリャニトゥ監督が、そしてタランティーノ監督の「レサボア・ドッグス」「パルプ・フィクション」、古くはキューブリック監督の「現金に体を張れ」など等・・ 同時間軸の交差というパターンはもう決して目新しくないのだけれども。 でも本作は本作でそれぞれの絡み方がとてもよく出来ているお話でなかなか良かったよ。 一方から見てたそのシチュエーション、こっち側から見たら実はこんな事になってたのか!! なんて風に、ただ同じ時間をそれぞれがばらばらに過ごしてるんじゃなく、一応主役?の宮田パートの話の裏には実はこんな事がおこってたんだよーー!と、ネタばらし的に後のパートが描かれていく。 なので全く同じシチュエーションであっても視点は別だから全然飽きる事も無く。 失恋の痛みから立ち直れない不器用な男と女の新しい恋の芽生えをほんわかと描くストーリーなのかと思いきや・・ですな。 最後もちょっとだけ嬉しくなれる終り方で、さらに、「結局あれはどうばれてどうなるんだろう?」とその先も気になる感じで締められて、 なかなかうまく纏まってましたよねぇ。 本作はカンヌ映画祭で小さい?賞を結構受賞して話題になり、タイトルは聞いたことあったんだけど。 例の素人監督登竜門的?ぴあ主催のPFFアワードで入選後、後援もらって撮った内田けんじ監督デビュー作らしいね。 【受賞メモ】 ◆2005年カンヌ映画祭: ・フランス作家協会賞(脚本賞) ・最優秀ヤング批評家賞 ・最優秀ドイツ批評家賞 ・金のレール賞 ![]() |
<LA TOURNEUSE DE PAGES>2006年フランス(85分) 2008年4月19日日本公開予定 (2008年フランス映画祭にて鑑賞) 監督・脚本:ドゥニ・デルクール 製作総指揮:トム・デルクール 音楽:ジェローム・ルモニエ 出演:カトリーヌ・フロ,デボラ・フランソワ,パスカル・グレゴリー 他 〔ジャンル:サスペンス〕 一応「サスペンス」なんだけども。 映像として恐ろしい場面とかスリリングなものがある訳じゃなく。 ただし音楽によって結構それを演出・助長する。 要は何がサスペンスなのかというと、「憎悪」から駆り立てられる人間心理の怖さですよ。恐ろしいです、ハイ(笑) デボラ・フランソワ演じる主人公はどこにでもいそうな、色白で大人しめで、でも美しく。 感情表現は決して大きく無く、淡々とした佇まいであると言うことが 本作の怖さを逆に盛り立てる要素の一つでもある。 配役の時点である意味成功だよね。 この「デポラ・フランソワ」って、あのダルテンヌ兄弟の映画「ある子供」の女の子だったんだね! ぜんぜん気づかなかったよ! ピアニストになる事を夢見ていた少女時代に受けた動揺、屈辱、大きな心の傷が、彼女のその後の生きる目的を変化させる・・ 決して長くない、1時間25分という尺の中で、前半短い枠で子供時代から神経質っぽくてナイーブでって性質もごくごく簡潔にでもわかりやすく纏めて合ったし。 彼女が過去の恨みを抱え、あの家族に近づいてってる事は周知の事実でありながら、それでも主人公のメラニーの感情は、本当は屈折した愛であるのか、それとも復讐のみなのか等と予想をぐらつかされる。 最後の彼女のあの顔を観るまでは、断言できないところだった。 まぁとにかく、常日頃から人への気配りを気をつけないと、どこで誰をどんな風に傷つけているかわかんないよね、ほんと、気をつけなきゃ・・と思わずにいられない(笑) ちなみに、来阪した監督が、「本作は日本で書いた」と言ってました。 ![]() |
<LES FEMMES DE L'OMBRE>2007年フランス(118分) フランス公開:2008年3月5日 日本公開:未定 (2008年フランス映画祭にて鑑賞) 監督:ジャン=ポール・サロメ 製作:エリック・ネヴェ 撮影:パスカル・リダオ 出演:ソフィー・マルソー,ジュリー・ドパルデュー,マリー・ジラン,デボラ・フランソワ,モーリッツ・ブライプトロイ,マヤ・サンサ,ジュリアン・ボワッスリエ,ヴァンサン・ロティエ 他 〔ジャンル:ドラマ・戦争〕 レジスタンス活動に身を投じるルイーズは、ロンドンへと亡命し、諜報・破壊工作秘密機関SOEのメンバーとなった。最初の指令は、ノルマンディー上陸の準備中、敵に捕らわれた英国諜報員を国外脱出させるというもので、彼女は女性たちを選抜し、突撃部隊を組織する。滑り出しは順調に見えたものの、事態は混迷の様相を呈してゆく。パリへ戻らざるを得ない彼女たちに、SOEは新たな指令を与えるのだった・・・。(フランス映画祭パンフより) 第二次世界大戦中、ノルマンディー上陸の準備がなされていた頃・・ それまで何の特殊訓練もしていなかった女性たちが突如重要な秘密工作任務を担う事になる。 しかも、彼女達に知らされていた内容はごく一部、業務完了かと思った時にさらなる指令、その上指揮を出すリーダーが敵に捕われてしまう。 不安に苛まれる中それでも彼女達は残りの任務を自分達だけで果たそうとする・・ どんどん先の指令が下され、彼女達は当初想いもよらなかった深みへとハマっていくのだけども、誰しもが最後まで逃げずに向かっていく。 一つ一つのシチュエーションにすごく心奪われるような場面、或いは強烈なシーン等が特にあった訳でもないんだけど、 でも次々と変化する状況やその中での彼女達の苦悩、葛藤が、映画の中で流れるように進んでいき、そのキレイな(という言い方は妙だけど)「流れ」そのものがとても印象に残った気がする。 そしてなんと言っても、個人的にはモーリッツが重要人物として出演してた事にも満足(笑) パンフのクレジットが割と下のほうだったからそんなに期待していなかったら、結局中心となる女性メンバーだけでも4人いたから低めだったんだね。 敵側ドイツのゲシュタポ将校として、しかもずっとシリアスな人物として(これは日本公開の中で脇役以外では珍しいよね)、予想以上にたっぷり登場してくれた〜。 もちろん主役のソフィー・マルソーもほんと美しいし、ジュリー・ドパルデューもこれまた濃い役だったしw良かったっすよ^_^; 本国フランスでも今年3月に公開されたばかりの本作、現段階では日本の配給会社はついてないみたいだけど、普通に観れると思いますよ。 監督はロマン・デュリス版「ルパン」の人だね。この監督さんも今回の映画祭で来日、舞台挨拶で見たら想像よりおじいちゃんじゃなかった(笑) ![]() |
![]() 今年も東京・大阪で開催された『フランス映画祭』 東京会場:3月13日(木)〜3月16日(日) 大阪会場:3月16日(日)〜3月18日(火) 今回の長編映画・上映作品は以下の通りで、東京:13作品、大阪:9作品。 『ドーヴィルに消えた女』 (東京のみ) 『譜めくりの女』 (東京&大阪) 『バグズ・ワールド』 (東京&大阪) 『アストレとセラドンの恋(仮)』 (東京&大阪) 『屋敷女』 (東京&大阪) 『水の中のつぼみ』 (東京&大阪) 『秘密』 (東京のみ) 『パリ』 (東京のみ) 『暗闇の女たち』 (東京&大阪) 『食料品屋の息子』 (東京&大阪) 『娘と狼』 (東京&大阪) 『ディディーヌ』 (東京のみ) 『死者の部屋』 (東京&大阪) また沢山の関係者が来日され、東京ではトークしょーやサイン会など催されたんだけど、私が参加できる大阪会場では初日の初上映の前に全員がそろって登壇し、ちょろっと挨拶してくれるだけだし(笑)どうせなら映画のこととか色々話し聞きたいよねぇ。私たちだって。 3回目の開催となった大阪。今後こちらでもそういう予定ができれば良いのに。 今年は大阪は1箇所だけで、TOHOシネマズなんばで上映。 うち、私の鑑賞作品は5つ。初日以外2作品同時上映なので観れるだけ観てきた、ってやつ。 簡単な作品紹介をみて決めたんだけど、初日のゲストを観て選択を少し後悔。 チョイスしてなかった『アストレとセラドンの恋(仮)』のアンディー・ジレが超かっこいい!(爆) フランスの人気雑誌モデルで、役者としてはまだそんなキャリアがないらしい。 日本では本作で初お目見え。 舞台挨拶の後数人だけは会場の席に座ってその後の映画を鑑賞されたんだけど 彼もその中に。私の前の列の少し斜めあたりへ。愛想もめっちゃよかったよ。 巨匠エリック・ロメールの作品とはいえ、私コスプレ物はつい優先順位低くなっちゃうんだもん^_^; まぁこれは今年日本公開が決まってるし、また後日観れるしね(ほんとミーハーな私)。 とにかく、今回の私の鑑賞分の総括は、特別凄いよかった!というものには出会わなかったけど普通に満足して終わりました。 ![]() |
<LE SCAPHANDRE ET LE PAPILLON>2007年フランス/アメリカ(112分) 2008/2/9日本公開 監督: ジュリアン・シュナーベル 製作: キャスリーン・ケネディ,ジョン・キリク 製作総指揮: ジム・レムリー,ピエール・グルンステイン 原作: ジャン=ドミニク・ボビー 脚本: ロナルド・ハーウッド 撮影: ヤヌス・カミンスキー 音楽: ポール・カンテロン 出演: マチュー・アマルリック,エマニュエル・セニエ,マリ=ジョゼ・クローズ,アンヌ・コンシニ,パトリック・シェネ,ニエル・アレストリュプ,オラツ・ロペス・ヘルメンディア,ジャン=ピエール・カッセル 他 〔ジャンル:伝記/ヒューマン〕 雑誌ELLEの編集長だったジャン=ドミニク・ボビーはある日突然脳梗塞で倒れ、身体が動かなくなる“ロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)”となってしまう。 しかし彼は唯一動かす事の出来る左目の瞬きだけで言葉を紡ぎ、周りの協力を得ながら本を執筆する・・ その自伝を映画化した本作。 前半は特に、映像の大半がボビーの片目から見た世界。 病院のベッドで目覚めた彼は自分に何が起こったのかわからず、言葉を発しているはずなのに誰にも届かない。 そのうち片目を縫われ、自分の思うように動かせるのは残りの片目となる。頭は普通に働くのに、言いたいことも何一つ伝わらない。 華々しい自分の過去はもう戻らない。 彼の入院生活の様子と彼の記憶が平行して描かれる。 現在の絶望的な状況に、誰にもストレスを発散する事もできず一人苦悶するも彼は徐々に頭の中は自由である事に気付く・・ 心の苦悩やそこからの立ち直り、そして目で言葉を伝えるリハビリなど 決して大げさに盛り上げる事もなく描かれるけども、 逆にその淡々とした流れが、リアル感を持って伝わってくる。 そして、彼の状況や気持ちを比喩する映像がとても印象的。 潜水服で深海を彷徨う姿や蝶の舞う様子などはタイトルからも見えてくる通り主の部分だけど、氷山が崩れ落ちる様、そしてエンディングの復活する様が一番心に残った。 予想以上に静かな語り口な映画だったけどもじわじわと心に残るいい意味で重い作品だったと思う。 ちなみに本作の主演は本当はジョニー・デップがやる予定だったそうですね。しかし彼のスケジュールがなかなか都合が付かず、そうこうしているうちに、マチュー・アマルリックで撮る事になったようだけど。 ジョニーがやると当然ながらまたイメージも変わってきたんだろう。それに何よりも、本作を観る人が圧倒的に増えたんでしょうね(笑) 確かにジョニーは大好きだしフランス語もいけるし凄い役者だと思うけど、 でもマチューも大好きな曲者役者の一人なので個人的にはこの映画の雰囲気にマチューでよかったと思ってる。 【受賞メモ】 ◆2007年カンヌ国際映画祭 : ・監督賞 ◆2007年イギリスアカデミー賞 : ・脚色賞 ◆2007年放送映画批評家協会賞 : ・外国語映画賞 ◆2007年LA批評家協会賞 : ・撮影賞 ◆2007年ゴールデン・グローブ : ・外国語映画賞 ・監督賞 ![]() |
<AMERICAN GANGSTER> 2007年アメリカ(157分)/2008/2/1日本公開 監督:リドリー・スコット 製作: ブライアン・グレイザー,リドリー・スコット 製作総指揮: スティーヴン・ザイリアン 他 脚本: スティーヴン・ザイリアン 撮影: ハリス・サヴィデス 音楽: マルク・ストライテンフェルト 出演: デンゼル・ワシントン,ラッセル・クロウ,キウェテル・イジョフォー,キューバ・グッディング・Jr,ジョシュ・ブローリン,アーマンド・アサンテ,ジョン・オーティス,テッド・レヴィン,RZA,ルビー・ディー,コモン,ワーナー・ミラー,アルバート・ジョーンズ,J・カイル・マンゼイ,ティップ・ハリス 他 〔ジャンル:サスペンス/ドラマ〕 1960年代後半から1970年代初めに起こった実話を元にした作品。 黒人ギャングとして一気に確たる地位へ上り詰めた男フランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)と、 汚職が蔓延する警察内部において決して甘い誘惑に乗らず真っ当な仕事振りをみせる刑事、リッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)。 麻薬特捜班リーダーに任命されたリッチーは、新麻薬王となったフランクを追い詰めそして捉える事ができるのか・・・ 映画尺が157分と少々長めであってもなお、 二人それぞれの人となりや活動経緯を辿っていくには 展開にめまぐるしさ感をうけないでもなかったけどでもそれはマイナスイメージにはならず、 素直にすんごいボリュームだなぁと感じられた。 BGMも時代に合わせたものになっていて、再現された当時の街の風景に70年代ソウル系がもうまく混ざり合い、いい雰囲気でてたよねぇ。 もちろん、主役二人の演技も(特にデンゼル・ワシントン。役得ってのもあるけど)すごくよかったしね。 ギャング映画的な抗争が見物と言うのでなく、ドラマ要素が強い作品。それがうまくヘビーにでてたよね? ミーハー大作だったらどうしようという一抹の不安は無用のものだった。 物語はフランクとリッチーのストーリーがずっと平行して描かれ、途中ニアミスはあっても本当の対面はかなり終盤になってから。 それまでの紆余曲折があった上でのあの教会でのシーンはなかなか溜があってよかった。 そしてそれで終りかと思いきやまた話は続く。 なるほど、こういう仕上げが残っていたのね。 ほんとのラストシーン、全盛期の堂々たる立ち姿はどこへやらの哀愁漂う体の雰囲気と画の構図、そしてバックに流れる音楽に今度は1990年初頭を表すHIPHOP。 印象的なラストになりましたね。 内容も充実していたがさらに個人的にはところどころ「おぉ〜」と思う撮り方とかもあって、やっぱそういう細かいマイポイントが満足度を高めるんだなぁなんて改めて認識。 豪華役者陣だし、見ごたえもあるし、期待通りに満足できました。 音楽面でもお世話になってるRZAやCOMMON、T.I.(クレジットはティップ・ハリス名で)といった辺りも出演してた。 今回のRZAは結構かっこよかったな〜。 それにしてもラッソウの太りっぷりには相変わらず辟易^_^; おおとりモノのシーンとかもう見てるこっちが息切れそうなほど体おもっww 似合わないねー(笑) まぁどこか不器用な性格を現すにはやり手っぽい体つきよりこっちのほうが合ってるかもしんないけど。。 好きな役者さんだけに、グラディエーターの頃ぐらいにやせてくれないかな〜 テーマ:アメリカン・ギャングスター - ジャンル:映画 ![]() |
「ロトスコープ」なる特殊な映像技術、且つフィリップ・K・ディック原作と言うことで興味津々、でも元々読みたかった原作「暗闇のスキャナー」を読んでから・・・と言ってる間に公開終了。そして結局、原作読まないまま先にスカパーで見てしまった。 その間極端に分かれる賛否をチラ見してきたけど、私は全然よかった派ですね。これ。 ジャンキーの馬鹿さぶりも雰囲気ありだし、バカさ加減と対照的に体を蝕む麻薬の怖さもあり、そしてストーリーも興味深く、サスペンスとして想定外の展開も用意されているし。 そもそも「特殊スーツで中の人間特定できぬ状況」ありきで話が出来てるのがいいねぇ^_^; ロバート・ダウニー・jrキャラ、イケてたね〜w 最初は受付けられるかちょっと心配だったこのアニメ映像も、見進める間に全く気にならなくなり、それどころかその世界観をやっぱ映画館で堪能したかったと思った。 アークターが自分の事他人みたいに話し出した時、そして廃人化していく彼、寂しーくなるね^_^; あの青い花がうまい具合にドナの手に渡りますように・・ そして、小説も必ず読まなきゃ! ![]() |
〔ジャンル:青春・ミステリー 〕 ジェイク&マギー・ギレンホールがほんとに姉弟役で出てる。今観ると、まだ5年ほど前の映画なのにめちゃ若い、特にジェイク。 映画の時代設定が88年ということでデュラン・デュランやエコー、ティアーズ・フォー・フィアーズなど’80年代UKニューウェーブが使われていたり、監督の好きな映画が「2001年宇宙の旅」「未来世紀ブラジル」「ファーゴ」「スターウォーズ 帝国の逆襲」「未知との遭遇」「エイリアン」だったりと、あぁ、やっぱ近い世代だなぁと、変な共感まで覚えてしまった。 さてさて本題、事実か夢か幻想か、色々考えあぐねるところではあるけど、 ドニーの存在がしっかりと書かれていて切ないドラマとして染みるので、解釈はおいといてもとてもおもろい作品だよね。 この描き方でもって多感なドニーの感受性を不思議な世界観で私たちも体感した。 彼の気持ちも。切なくて、良かった。 「世の中の終わりがきたら楽しいことがいっぱいだから」、 現実はとても生きにくいから、大事な人を幸せにしたいから、 自ら最後の選択を選んだようにさえ感じる。 自分以外の未来のために。 この手のものはまたすぐに繰り返し観たくなる。 そして新しい発見や解釈で余韻を楽しむ。 改めてみると細かい点以外に冒頭付近でのスローモーション、学校内を映しながら主要キャラを紹介してるところがエンディング付近のスローとあわせていい感じに思えたなー。 (↓以下、エンディングにまつわる勝手な希望を書いているので 未見の方ご注意を) ![]() |
<BRODRE> 2004年デンマーク/2007年12月日本公開( 117分) 監督: スザンネ・ビア 製作: シセ・グラム・ヨルゲンセン 製作総指揮: ペーター・オルベック・イェンセン 原案: スザンネ・ビア, アナス・トーマス・イェンセン 脚本: アナス・トーマス・イェンセン 撮影: モーテン・ソーボー 音楽: ヨハン・セーデルクヴィスト 出演: コニー・ニールセン,ウルリク・トムセン,ニコライ・リー・コス,ベント・マイディング,ソビョーリ・ホーフェルツ,パウ・ヘンリクセン,ローラ・ブロ 他 〔ジャンル:ドラマ〕 穏やかな人柄で、当然妻と二人の子供とも仲良く暮らし、そして兵士としてエリートでもあった男ミカエルが、戦争の為赴いた異国の地から帰ってきたとき、まるで別人のようになっていた。 戦地でミカエルが死亡したと一旦聞かされていた一家は悲しみに暮れ、それでも前向きになんとか進もうとしていた。 それまで素行の悪かったミカエルの弟が、ミカエルの妻と子供を支えてきた・・ ****** スザンネ・ビアの描く戦争シーンってどんなのだろうなんて思ったけど、 交戦や何かが取り上げられるのでなく、話しのメインである状況が一変してしまった家族達の絆や葛藤、関係性を描く為、一人の人間が心理的に強烈な打撃を受ける要素を「戦争」で描いたという感じでしたね。 弟のヤニックとミカエルの妻サラの微妙な関係もどこか切ない。 超えてはいけない線の上で踏みとどまっているような様子が。 ミカエルの葛藤もほんとにキツイね。 本当に優しい人間だったからこそ、その罪の重さに耐えかねる。 問題の内容が深刻だし、確かにズシンとくる。が、同監督の中で考えると、映画そのもののパワー、、というか、作品として私の心に響きやすかったのは、他のものだった気がする。ってこれでまだ3つめだけど(笑) もしかしたら、この夫が戦争によって体験し苦悩した状況については、ほかに秀作がたくさんあるからなのかもしれないけど。 ![]() |
〔ジャンル:ドラマ〕 タイトルとジャケから想像するのとは異なるシリアスな作品だった。 人種差別を根底に、お互い息子を失った孤独な白人男性と黒人女が偶然の重なる中特別な想いを抱き惹かれあう話。 今尚、自分の看守という職業に対してとてもマジメなハンク、黒人の死刑囚にも真摯に対応するが、実は、黒人に対し酷い人種差別観念を持つ父と同様ハンクもその主義を持っていた。 一方、彼の息子で同じく看守のソニーは差別主義は全くなく、黒人の友人ももちろんいた。ある日ソニーはハンクと言い争う中突然自殺する・・ ****** ハンクは息子を亡くしたことで、自分の中で何かが壊れ変化したのかな。 そしてそんな中、息子が事故にあい悲しみに打ちひしがれる黒人女性を傍で見て、色は人にとって何の違いも無い事を肌でわかったのではないだろうか。 日本人の私達にとって黒人差別の根強さがどれほどのものなのかはわからないけど、私は、この主人公の感覚の変化を意外とすんなり受け入れられましたね。そして二人が徐々に本当の愛情を持つようになる事も。 なんか全然予想していなかっただけに(!?)なかなかでしたねぇ。 最後のあのハル・ベリー演じる女性の心境は、どうなんだろうね。受け入れられたのかな。。 だからあの時点でバラしときゃよかったのに(笑) そしてこれ、ハンクの息子役でヒース・レジャーが出てる訳ですねぇ・・ ヒース、先日突然死したばかりで一部大騒ぎになっておりますね・・自殺かはたまた、どうだったのか・・ 個人的には彼の映画少ししかみていないけど、謹んでお悔やみ申し上げます。合掌・・ 【受賞メモ】 ◆2001年アカデミー賞 : ・ 主演女優賞 (ハル・ベリー) ◆2002年ベルリン国際映画祭 : ・女優賞( ハル・ベリー) ![]() |
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| ◇◆記憶のキロク◆◇ |
まったり、のんびり、綴っていきたいなぁ。。人生もw
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