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2007-02-25 Sun 17:45
【あらすじ】1993年6月。ボスニア紛争の最前線。ボスニア軍の兵士達が霧の中進んでいくとそこは敵陣の中だった。気付いた時にはもうセルビア軍の攻撃を受けてしまい、生き残ったのはチキ一人だけだった。チキはなんとか近くの塹壕に身を隠すがそこにセルビア兵が偵察にくる。チキが隠れて様子を見る中セルビア兵は塹壕に横たわっていたボスニア兵の死体の下に地雷を仕掛けて引き上げようとする。チキは一人を撃ち殺し、もう一人の新兵ニノは傷を追わせるが生かしておいた。そこからチキとニノのいがみ合いが続くが。。 その塹壕、ボスニアとセルビアの中間地帯“ノー・マンズ・ランド”を舞台に戦争の不条理さを描くブラックコメディ。 かなりな「ブラック・コメディ」でもって、辛辣に皮肉ってます。 ストーリーとして取り上げられてるのはボスニア紛争の全体像ではなくその中のごく一部の出来事。 だけどその「切り取られた戦争の一コマ」で、戦争の不条理さは十分感じ取れます。 塹壕の中に取り残された二人の兵士。 お互いなんとかそこから生きて抜け出たいという気持ちは同じだが当然敵味方なだけにうまくいかない。 また、地雷を体の下に置かれたボスニア兵士が息を吹き返したのはいいが地雷のせいで動かせない。 生死にかかわる究極の状況の中、まるでちょとしたいざこざをしてるかのようなトーンで 「この戦争はどっちが悪い」という会話がなされ、そして憎むべき敵なのに共通の話題を見つけて 会話が弾んだりと、「なんでこの二人が戦争してるのか」とまるで子供が素朴な疑問を浮かべるかのように、改めて基本の基本であるところを感じさせられる。 激しい戦闘シーンとかはほとんど有りません。軍隊の必死のサバイバルもありません。 また、戦争ものではありますが、そこにいるのは「普通の人間」であり、彼らを取り巻く環境は戦争特有のものではなく私達が暮らす「一般社会」と変わらないという世界がそこにあります。 現場と上層部との温度差、国連の無関心さや対応の難しさ、そしてマスコミの「報道」についての問題等。。 とても後味の悪い形で終わらせるラストも一級のブラック・コメディ。というのか。とてもコメディで収まりきれないですよね。 内容が濃く、切り口の鮮やかないい映画だと思います。 一人でも多く、沢山の人が見るべき映画の一つですよね。 ■監督さんは実際に戦争に参加した方で、この映画はそんな経験から実際に見聞きした事を基に作られているそうです。 【受賞メモ】 ■2001年アカデミー賞 : 外国語映画賞 ■2001年カンヌ国際映画祭 : パルム・ドール 『ダニス・タノヴィッチ』, 脚本賞 『ダニス・タノヴィッチ』 ■2001年LA批評家協会賞 : 外国映画賞 ■2001年ゴールデン・グローブ : 外国語映画賞 ■2001年ヨーロッパ映画賞 : 脚本賞 『ダニス・タノヴィッチ』 ■2001年セザール賞 : 新人監督作品賞 『ダニス・タノヴィッチ』 (旧ブログより引越記事) |
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