
<SOMETIMES IN APRIL>
2005年フランス・アメリカ・ルワンダ(142分)
日本公開:無し(海外TV映画)
監督:ラウール・ペック
製作:ダニエル・デルメ
製作総指揮:ラウール・ペック,ジョエル・スティラーマン
脚本:ラウール・ペック
撮影:エリック・ギシャール
音楽:ブリュノ・クーレ
出演:イドリス・エルバ,オリス・アーヒューロ 他
〔ジャンル:戦争/ヒューマン〕
海外TVムービー用に作られた作品のようですが。
話は、あの1994年フツ族による大量虐殺事件を含むフツとツチの内戦から10年後の現在に生きる人たちが回想する形で進んでいく。
主人公はフツ族の教師。10年前は軍人だった。その時の奥さんはツチ族。彼はツチ過激派ではなく、ツチを匿う穏健派として処刑リストに載る側だった。
悲惨な事件が起こる少し前の不穏な様子から記憶は掘り起こされる。
あまりに無差別で非人間的な殺戮が描かれる。
この作品の中にも、これと同じ時期を描いた例の「ホテル・ルワンダ」の舞台である「ミル・コリン・ホテル」が登場する。
主人公達が非難する場所として。
(ちなみに、私は「ホテル・ルワンダ」よりこっちの作品の方が好きだ。)
主人公は妻も子供もその惨事によって奪われてしまっており、
現在は同じ痛みを持つ女性と暮らしてはいるがまだ前妻の指輪が外せないでいる・・
彼らは10年経った今でも、悲惨な過去に心が苛まれている。
それは過ぎ去った出来事ではない。現在もまだ多くの人々の記憶の中に深い爪あとを残したまま、ずっと続いているのだ。
でも少しずつ、彼らはそれぞれ、思い思いに過去の傷を乗り越えようとしていく。
あるものは辛い過去との正面からの対峙。
あるものは勇気を出しての証言。
あるものは、自身の罪の深さに気づく・・
4月になればまた雨季が来、またあの事をいやがおうにも思い出す。
それでも、私たちは、前に進んでいくしかない。
残虐なシーンなど見ていて辛い部分も多いが、
残された人々の心の痛みと勇気がじわじわと伝わってくるし
丁寧に描かれた見ごたえある作品だった。