![]() ![]() <LA SCONOSCIUTA> 2006年イタリア(121分) 日本公開: 2007年9月 監督:ジュゼッペ・トルナトーレ 製作総指揮:ラウラ・ファットーリ 脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ,マッシモ・デ・リタ 撮影:ファビオ・ザマリオン 音楽:エンニオ・モリコーネ 出演:クセニア・ラパポルト,ミケーレ・プラチド,クラウディア・ジェリーニ,ピエラ・デッリ・エスポスティ,アレッサンドロ・ヘイベル,クララ・ドッセーナ,アンヘラ・モリーナ,マルゲリータ・ブイ,ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ 他 〔ジャンル:ミステリー/ドラマ〕 これ面白かったよ! 冒頭、監督からのメッセージで「より映画を楽しんでもらう為結末は未見の方に話さないで」と出る。 宣伝コピーにも「ラストで明らかになる事実!」って感じで謳われてる。 衝撃の結果!って訳じゃ無いですが、確かに秘密を知ってしまうと後半にいたるまでのミステリアスな部分の面白みがガクッと減っちゃうのは間違いない。 主人公のイレーナは、ある家族(夫婦と幼い娘の3人家族)に近づく為手段を講じ、結果その家の家政婦となる。 彼女がなぜその家族に執着するのかその目的も何も明らかにされない。 そこに隠された彼女の思惑とは・・・。 彼女の現在の行動とは別に、時折彼女の過去の忌まわしい記憶がフラッシュパックとして物語に差し込まれるのですが、 その内容はとても悲惨なもので、今狙っている家族の誰かと何かしら関係性がありそうにうまく構成されています。 その差し込まれる過去の映像は時間軸も状況もランダムにしてあって、 いい具合の思わせぶり感がたっぷりです。 それに、ミステリアス感をかもし出すのに音楽もかなり一役買ってます。 音楽担当は、トルナトーレ監督作『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の家のピアニスト』等を始め数多く著名な映画の音楽を担当してるエンニオ・モリコーネでした。 私ってそういうところの紐付けは全く持ってうといんだけど、 何かのきっかけでこの人の作品一覧を観たときは『お〜!』と思ってしまった。好きな映画且つインパクトのあった音の作品がやまもりでした。 で、さてさて、彼女の目的は復讐なのか、なんなのか・・・ ですが、当然結果は秘密ですなw 話が進むにつれ、徐々に点が線となって結びつき、秘密がはっきりと台詞として打ち出される前にはもう予想がついてしまうと思いますが だからって単純とかって問題ではなく、ちゃんと面白い。 んで、最後にもひとつ悲しい事実の上乗せがあるのですが、 それ自体も展開としては事前に読めんでもないけど、でもそれがまた一層切ないドラマ性を膨らませてくれるのですなぁ。。 常にミステリアスな雰囲気で、サスペンス要素も高く、構成もよくってずっと引き込まれました。 そしてそれだけじゃなく、イレーナの想いや過去の傷が非常に丁寧に描かれていて、内容濃いと思います。 イレーナ役の女優さんもまさに体当たりって感じでよかった。 で、ミステリアスで切なくて。だけじゃなく最後には少し救われる状況も用意されていて・・。 ん?“過去の記憶のフラッシュバック”に“登場人物の目的が不明”に “ミステリアス&サスペンスフル”で、“最後は癒し”って、この前観た同監督の『記憶の扉』とよく似てるw もちろん内容も見所も全く別ですが。 どっちも面白いけど今回の方がより人間ドラマ的にも内容濃い。 それにしても、あのテア(少女の名前)を“鍛える”シーンはある意味衝撃だった(笑) 大人の拷問シーンより見るのに忍びなかったかも!?ww もちろんほんとに床に叩きつけたりって訳じゃないんでしょうけど^_^; ちなみにこのシーンについても、なぜここまでするのかイレーナの心が後々になって切なく響いてくる。。。 ![]() |
配給だけでなくディエゴ自身が本作の主役。短髪に無精ひげを生やし、かなりワイルド路線になってたのに驚き。 「ダンシング〜」が私が観た中では過去一番新しい作品かな?あの時もまだ王子系のおぼこい顔だったけど。と思ってたら、本作でも回想シーンの彼はおぼこかったw。要は髪型と髭でこれほどにも変わるのね。。 さて、内容は・・ 精神病を患って病院に入っていた親友グレゴリオが、退院後まもなく自殺。 かつてはその親友の恋人であり今は自分の恋人である女性タニアもグレゴリオの自殺後不振な行動をとるようになる。 そして、グレゴリオが自殺前に自分宛てに残した遺品には数々の不可解な品が・・。 途中まではいい感じの展開で面白かったんですがね〜。 色々不可解な事や人物も用意されてて、映像の雰囲気もいい感じだったし。 でも、締めくくり方がどうも、カクッときてしまった・・ そうなるとそれまでのたくさんあった伏線も活かしきれてたのかどうか微妙だし、 手紙の主も蓋を空けてみればたいした存在ではないし、タイトルにしてる夜のバッファローのくだりも結局意味あんの?その他色々、う〜ん。 一番気になった虫もねぇ。最後はどっか飛んじゃったw 別に伏線が伏線のままである意味おざなりになる事自体は全然構わない派だけど、それはそれで映画の主軸にうまく効果がもたらされてなかったら、で、どうなの?となってしまう。 本作は解明されたものもそうでないものも、個人的にはいい意味では伝わってこなかった。 だって、途中までは人間のヒューマニズムを描く以上に完璧に謎解きがメインみたいに思えたもん^_^; まさにそこが面白かったんだもん。 で、最後は泥沼にはまったマヌエルの追いやられた精神状態を見せて終わるって風なんだけど。 あれ、そこですか?って感じだった。 結局自滅によって深いところに堕ちてしまったマヌエルのあの表情というかディエゴ君の表現は良かったんですけどね。 それに、それならタニアの気持ちももうちょっと見せてほしかった気も・・。 ちゅうか、最後らへんの行動とあの台詞はマジで意味わからんかった。 どういう心情だったんだ? ![]() |
<UN COUPLE PARFAIT> 2005年フランス/日本(108分) 日本公開:2007年6月 監督・構成:諏訪敦彦 プロデューサー:澤田正道,吉武美知子 撮影:カロリーヌ・シャンプティエ 編集:ドミニク・オーヴレ,諏訪久子 音楽:鈴木治行 出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ,ブリュノ・トデスキーニ,ナタリー・ブトゥフ,ジョアンナ・プレイス,ジャック・ドワイヨン,アレックス・デスカス,レア・ヴィアゼムスキー,マルク・シッティ 他 〔ジャンル:ドラマ〕 本作もまた過去の諏訪監督作同様決まった台詞がない中 即興アドリブリハからおこしての作品。 友人達からは憧れのカップルとして見られている夫婦も 結婚15年の今、お互いの存在は既にかみ合わなくなってしまっており、 別れを考えていた。 もう、何をするにも歯車が合わず些細な事でも鼻に付く。 そんな状態だった。。。 固定カメラ長回しの多用でじっくりと二人の様子やリアルな会話を捉えていき、時折カメラアングルはそのままでブラックアウトを利用して時間経過を表現したりして、一つ一つの状況がたっぷり時間をとって描かれてます。 画の雰囲気もとても色っぽい(という言い方が適切かどうかわかんないけど)。 妻の心身から疲れた様はすごくよく見て取る事ができたし押し出しながら溢れる台詞の雰囲気もとても良かった。 けど夫の方は、繰り出す台詞はあまりぴんとこずでして^_^; でもバーのおじいさんとのやり取りや、無性に虚しくなっての涙ながらの徒歩シーンとかよかったし、夫なりの疲れや葛藤はそれなりに感じられた。 関係性がぎこちなくなってしまってどうしようもない二人が 何度も衝突と諦めを繰り返し、最後の最後、本当に別々の道を行こうとする段になって初めて最も重要な思いに気付く。 新しい人生を歩む為のリセットボタンが、今までのやり直し効果をもたらす事もある。同じ人と新しい人生を踏み出せるきっかけになる事もある・・・ 駅でのあの間とエンドロールに被る位に聞こえる微笑はいい感じだった。 なかなか個人的にはよかったのですが、 観る前から一つだけ不安だったのがこの監督の作品をオリジナル原語がわからず字幕で観ると、面白みはどうなのかというところ。 そこはやっぱり過去観た事のある邦画作品の方が伝わり方というか臨場感・リアル感が断然すごいと思う。 フランス語を自分が知ってればこの作品ももっと面白かったかもしれない(笑) テデスキは髪の毛長い方が好きだなぁ。。伸ばしてほしいなぁ。 ![]() |
<LA DEMOISELLE D'HONNEUR>
2004年フランス・ドイツ(107分)日本公開:2007年6月 監督:クロード・シャブロル 製作:パトリック・ゴドー,アントニオ・パサリア,アルフレッド・ウルマー 原作:ルース・レンデル 脚本:クロード・シャブロル,ピエール・レシア 撮影:エドゥアルド・セラ 音楽:マチュー・シャブロル 出演:ブノワ・マジメル,ローラ・スメット,オーロール・クレマン,ベルナール・ル・コク,ソレーヌ・ブトン,ミシェル・デュショーソワ,シュザンヌ・フロン,エリーク・セーニュ 他 〔ジャンル:サスペンス/ロマンス〕 結構ミステリアスな雰囲気が漂い、よかったのはよかったですが。 石像と似ている女性との偶然の出会い。 そしてその女性から立ち込める魔性のニオイ。 知らず知らずのうちに彼女のワールドに引き込まれていく男性。 タフな男から何から演じられるブノワ・マジメルが 今回は必要以上の個性をいい意味で出さずに ごく一般的な好青年を演じてたのは良かったし、 彼がどんどん彼女のとりこになってく様もよかった。 が、せっかくこれだけ雰囲気があるのに、いやあったからこそ逆に も一つ彼女の謎めいた部分の立て方が物足りない感じになってしまった。 「石の微笑」とタイトルにもしているぐらいなら 青年が見せる、石像にキスしたり抱いて寝たりという執着と 彼女への想いとの並行線をもう少し思わせぶりにして欲しかったと言うか、 うまく言えないけど石像と女性とのリンクが予想以上にあっさりとしていたというか。 途中ミステリアスに空想しすぎてしまった自分が悪いのか(笑) なんか結局この女性はただのおかしな奴じゃんって最後の方は少し冷めてしまった(笑) なので狂っていると恐怖に駆られながらも 彼女の運命に飲み込まれていく男性の最後の選択も もひとつインパクトが薄くなってしまった。。 まぁでも、悪くはないし、全体的なミステリアスさとそれなりの展開で十分出来上がってる映画という評価がもし一般的なのだとしたらわからないでもないけど・・。 本国ではかなり騒がれたとフランス映画際パンフの紹介では書いてあったのだけど、正直そこまでは・・?宣伝釣り文句か?と少し思ったのも確かかな。 監督が有名巨匠だし、凡人にはわからんいろんなものがちりばめてあったのでしょう(^_^.) ![]() |
ミヒャエル・ハネケ監督の年作品『ファニーゲーム』を
同監督自ら英語版でリメイクするらしいと聞いて どんな風になるのか興味深々だよ。 早速予告を観てみたんだけどこれ、 別荘も構図も展開も、かなり一緒じゃない? (おぼろげな記憶に間違いがあったら失礼) 要は演じる役者だけがゴソっと入れ替わったって感じなのかな。 ゲームにされてしまう夫婦にティム・ロスとナオミ・ワッツ。 これナイスチョイスだと思う〜♪ どっちもなんとなくあぁいう風な状況うまそうだもんねぇ。 悲痛な表情とか(笑) 大抵リメイクって元ネタを超えるの難しかったり そもそも元ネタに思い入れがあるとどうしても次が受け入れられなくなりがちだけど、 ハネケ監督自らが撮るんだし、役者も期待できるし、 なんだか楽しみだ☆ ★新ファニーゲームの予告はこちら ![]() |
監督イヴァン・アタルがまたしても実の恋人シャルロット・ゲンズブールと夫婦という設定でこしらえた作品でして。(とはいっても『ぼくの妻は〜』の方は観てはいないんだけど) 子役の子も二人の実の子供らしい。 「フレンチなしあわせのみつけ方」っていうけど、結局夫婦間・恋人間の倦怠や移り気ってどこの国の人も一緒なんだよねぇ。 なのでジャパニーズな人たちも十分共感できるリアルな恋愛のいざこざ話だ。 (とは言えこの邦題はダサ系だよねぇ。。) いい妻を持ち、もちろん愛しているにも拘らず愛人のいる男性。 結婚に意義を見出せず、独身貴族で人生を謳歌している男性。 恐妻といつもケンカが絶えず、常に鬱憤をためてる男性。 この友人3人の語る恋愛観・結婚観ってうまく纏めてると思うよね。 みんななんやかんやとありつつ、 それでも終盤はなんとなくうまく納まりかけてきたなぁと思ったのに 結局愛人と手を切ってないじゃん! 愛人にいつものクセで水をかけちゃって、いかに妻が自分にとってウマのあう人間か。いかにふたりが合わせ合っていたかを実感した瞬間とかさ、せっかくよかったのにさ〜。 っていっても、なんと最後は結局妻の方も・・(笑) このオチがあることで面白みが増したねぇw 映像の雰囲気までガラっと変えてましたが。 ちなみにチョイ役ながらそのオチにもからむ重要な人物としてジョニー・デップが出演。 主役の時以上に、チラッと出てくるだけの方がどんだけかっこいいか改めて認識しちゃうね(笑) あと私的一番の見所は「夫婦というもの」って事でインサートされた アタル監督の役の親役で出てたアヌーク・エーメとクロード・ベリの老夫婦が二人でレストランに入り、一言も話さず、レストランを後にするあのシーン。 ありゃよかったね〜。天井や他のテーブルの人の間から撮ってるのもすごくいい感じだったし。 夫婦ってなんなんだろうってものをね、抽象的に、でも、的確に描かれてたって感じだねぇ。 アヌーク・エーメはお年を召してもとっても素敵だわぁぁぁ☆ ![]() |
ジャン・レノとジュリエット・ビノシュ、2大スター共演にて、 それぞれ恋の痛手を背負っている二人が足止めを食らった空港で 偶然出会い、長い一夜を共に過ごしていくうちに特別な感情を抱く。。というロマンティックラブコメディといった所? まぁ、個人的にはほんと、それだけ。って感じなのですが・・ 残念ながら私、基本的にロマンスものって 男女の恋愛成就プロセスだけを見せられるものだとあんまりなんとも思わないんだなぁ。 女のクセに(笑) 普段ハリウッドだのフレンチだの意識せず観るけど、ラブロマンスについてはハリウッドものよりその他の方が失敗する可能性が低い(過去の経験上)ので割りと欧州物は見てる。 でも、これはまぁ、寒い演出って訳でもなく 台詞とかもおしゃれ気味だと思うしそれなりによいのですが 例えばその他ヒューマンドラマ的要素もたっぷりあったり 展開がとても凝ってたり映像がメチャおしゃれだったりって事でもなかったので(あくまで私にはその辺は認識できなかった) ちょっと洒落たお決まりの展開。で終り。でしたなぁ。 まさしく邦題どおり、(元)シェフと(普段は化粧バッチリ女性の)素顔と (食事+二人がお互いを知る)おいしい時間。な映画。 観る人が私じゃなければそれなりな作品なのかもですが。 好みがあるんだからしかたない(笑) ![]() |
表の顔は普通の不動産サラリーマン。 裏の顔は腕利き麻薬ディーラー。 欲を出しすぎず、キリのいいところで裏家業から足を洗う予定だったが 引退するつもりのその日にボスから難題を押し付けられ・・って、 始まり方はまぁ目新しいものではないけど、 そこから目まぐるしく色んな立場の人間の私利私欲が入り混じり、優位に立つ人間がころころ変化し、 とてもスピーディーで面白く展開が進んでいく。 「レイヤー・ケーキ」とは、“断層世界”という意味なんだそうだ。 裏組織の幾重にもなった階層の中で、末端の方に位置する主人公が 上層の権力者達に利用され振り回されそうになりながら、切れる頭を使ってなんとか立ち回る。 いや〜、確かによく出来た展開でしたなぁ。 当然私にはこの先どんな罠が、どんな下準備が出来てたのか想像つきませんしね^_^; 最後はある意味お約束パターンかもしれないけどね、 でも観るまでは想像してなかったしね☆ そしてそのシーンのバックには、 アニマルズの『Don't Let Me Be Misunderstood(邦題:悲しき願い)』が流れる。 別のミュージシャン(Joe Cocker)バージョンですが。 むかーし日本の誰かも歌ってた歌詞が思い出される。 ♪そんな(“みんな”?)おいらが悪いのさー♪ ちゅーことですわw ちなみに、さり気に最後のテーブルにおかれたケーキは断層模様だったねww ![]() |
思ってたよりずっと良かった。 というか、全く期待してなさすぎの私がおかしかったのか^_^; 9.11の惨劇を被害者側であるアメリカの哀しみについて描き、、 というスタンスではなく、あくまでフラットに、そのとき関係各所で起こった出来事を終始ドキュメンタリー風に描いていく。 もちろん、ユナイテッド93の乗客乗員は全てお亡くなりになっているので本当の事は誰もわからない。けど、親族等の協力等で得た情報も基にしつつ、管制塔や軍部などの出演者には当日実際に勤務していた方々にも出てもらい、可能な限り忠実に再現しようとしたそうで。 この日、4機がハイジャックされ何が起こったかはわかっているし、 このユナイテッド93の結果もわかっているにも関らず、 緊迫感が観る側にもずっと伝わる。 そして当然テロを起こす側の人間も描かれてるわけだけど、彼らもまずは同じ普通の人間だという事についてもごく普通に描かれている。 どちら側を特別に扱うと言う訳でなく・・。 重要な『事実』の記録として、残しておくべきいいつくりだと思いますねぇ。。 ![]() |
邦題は『続 荒野の用心棒』ですが、セルジオ・レオーネ&C.イーストウッドの『荒野の用心棒』とはなんら関係ないのは世の中周知の事。監督はどちらも“セルジオ”だけどw あえて比較するなら、私はこっちの「ジャンゴ(原題)」が好きだ! 今三池監督作で話題になっている『スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ』はたぶんこのマカロニ・ウェスタン、『ジャンゴ』からもじっているんでしょうね。 北島サブちゃんの歌う“ジャ〜ンゴーーー”もかなり意識している!? まぁ、私なんぞがあえて語る必要もなく、この映画といえば “棺桶引きずり&ぬかるんだ土地” ただのぬかるみですらこんなに効果をもたらすなんて(笑い) そして、 十字架の杭が乱立する荒れた土地と枯れた木々。 棺桶をパカっと空けて出てくるものは! そして最後の十字架銃撃戦法(!?) とにかく見所が盛りだくさんなのですが。 あぁ、忘れてならない、一度聞いたらずーっと耳に残るであろう主題歌も。 とにかくちょっと異様と言っていい雰囲気だよねぇ。 大人になって改めて初めて発見、感動(?)したのが マリアと一晩を共にするときのジャンゴの台詞! あの上からの物言い、使う人と状況・雰囲気を間違えたら間違いなく反感を買うところ、改めてメロメロですわ(笑) たまらんカッコいいっっ(大笑) 心の中では愛した女性を殺された復讐の念に燃えつつも、振る舞いはあえてクールを貫く。 たとえ多勢に無勢だろうが、俺には棺桶があるさ(笑) 一匹狼の真骨頂。 正義だ悪だという問題ではない。成敗でもない。それはある一人の男が背負った哀しい宿命なのだ。 面白いウェスタンは色々あるだろうけど、私があまり知らないだけだろうけど、この映画はほんとにインパクトという意味ではずば抜けて強い作品の一つだ。 ・・・スキヤキ・ウェスタンも見に行ってみようかなぁ・・・? ![]() |
出演:クリント・イーストウッド,ジャン・マリア・ヴォロンテ,マリアンネ・コッホ,ヨゼフ・エッガー,マルガリータ・ロサーノ 他 〔ジャンル:アクション(西部劇)〕 クリント・イーストウッドを一躍スターダムに押し上げたマカロニ・ウェスタンの傑作というだけでなく、黒沢明監督作の『用心棒』の盗作として裁判沙汰になったりと、とにかくいろんな意味で超有名な作品。 私が小さいころはまだ普通に地上波ゴールデンでしょっちゅうウェスタン映画が放送されていた。 C.イーストウッドも未だに「ウェスタンの人」ってイメージが残ってたりする。(そしてイーストウッド自身が作った「許されざる者」を観たときは変に感慨深かったねぇ) シュールでアンチヒーロー的主人公にあの眉を寄せる渋いイーストウッドの表情はまさにはまる。そしてすらりとした長身の背格好。 完全懲悪・完全正義といった単純なくくりがない人間性があらわにされたマカロニ。 哀愁漂わせる男同士の決闘。 お決まりのバーのマスター等の脇役のキャラも重要なアクセントだし、今のご時勢からしたらこの頃のアクションや銃撃戦なんかしょぼいもんなんだけど、なぜに渋みが全体ににじみ出るんだろう。 先述したように幼少の頃にウェスタンに出会った訳だけど当時は映画の題名もわからないままイメージだけが残っていた。そしてごく自然に“ウェスタン”が好きになっていた。 映画の好みが色々変化してきてても、それはやっぱり惹かれるままなんだ。不思議だけど。 そんな中でもマカロニ系は特に今観てもやっぱり好きだ。 もちろんそんなに作品も知らないし語れるわけでもないけど。 ![]() |
![]() <SHORTBUS>(アメリカ・101分) 日本公開:2007年8月25日 監督・脚本: ジョン・キャメロン・ミッチェル 製作: ジョン・キャメロン・ミッチェル,ハワード・ガートラー,ティム・ペレル 製作総指揮: ヴァウター・バレンドレクト,アレクシ・フィッシュ,マイケル・J・ワーナー 撮影:フランク・G・デマルコ 音楽: ヨ・ラ・テンゴ 出演: ポール・ドーソン,スックイン・リー,リンジー・ビーミッシュ,PJ・デボーイ,ラファエル・バーカー,ジェイ・ブラナン,ピーター・スティクルス,ジャスティン・ボンド 他 〔ジャンル:ドラマ〕 いや〜、役者っていう仕事もほんと大変だねぇ・・ 『R-18』指定だけあってノッケから結構キツめの描写なのですが、 別にグロイとかそんなんは無いっす。 自慰行為とかゲイの3P、大勢が一つの部屋でSEX、など等・・ 恋愛セラピストのソフィアは夫婦円満ではあるけどオーガズムに達した事がないのが悩み。 彼女のところに相談に来たゲイカップルの紹介で、「ショートバス」というお店に赴く事に。 「ショートバス」は世間のしがらみや偏見から解き放たれた独特な空間。 みんな思い思いに感情、欲情をさらけ出している。 “普通”と違う趣向を持っている人たちも素直に愛を表現し合える場所。 ソフィアもそこで様々な人と出会い、アドバイスを受け、女の未知なる部分を開花させようとする。 まぁ、主役はソフィアだけって訳じゃなく。 ソフィアに「ショートバス」を教えたゲイカップルも たっぷり描かれてたし、 SMの女王様としてお金を稼ぐ女性も、 元NY市長も(笑) みんなみんな、自分の心を騙し騙し暮らしてたりする。 密かに疲れてるんだ。誰だって人生に嫌気がさす事もある。 普段どんな生活をしていようと、淡々としていようと、誰しもナイーブな部分を持っていて、それをうまく吐き出せずにいる。 人の内なるエナジーが、ジレンマが、とても、あつい。。 「さらけ出す」というのが一つのキーワード、かな。 性欲と精神的な部分をうまくリンクさせて描かれてる。 割と露骨な性欲描写が常に出てくるけど、それとは対照的に描かれたとても可愛らしい街の風景が、どこかファンタジーっぽい雰囲気もかもし出しす。←このポスターの風景。 ラストのショートバスでの集いは私までなんだか不思議な感覚に包まれた。 あの歌をずっと聴いてたかったなぁ。。 ![]() |
まだタイム・マシンの小説を書く前のウェルズ。実は実際に自分でタイム・マシンを作っていたが、利用する事にまだすこし躊躇していた。が、ある日警察から逃げる為彼の友人である医師が勝手にタイム・マシンに乗って未来へ。 ウェルズはそこで初めてその医師が切り裂きジャックだったのだと知り、彼を捕まえる為自らもタイム・マシンに乗って後を追うのだった・・ 『タイム・マシン』等の著者である小説家のH・G・ウェルズと世の中を恐怖で震撼させた猟奇殺人犯切り裂きジャック、この実在の二人が友人だったという奇抜?な設定がまず面白い☆ 主人公ウェルズを演じるマルコム・マクダウェルは膨大な数の出演作があるんだろうけど、個人的にはやっぱり『時計じかけのオレンジ』のまつ毛バチバチ君が印象強い。 今回のとても紳士的でおだやかな雰囲気をかもし出すイギリス人科学者(?) もすごくいい感じだった。 未来に行っても殺人を犯す切り裂きジャックをいかにして捕らえるか。未来の女性との恋も絡ませ、サスペンスタッチな部分も織り込んで話は進んでいく。 メインはこういったことなんだけど、それ以外にも 未来の理想郷を夢見ていた科学者の目を通して、 現代社会がいかに技術的躍進を遂げていても人間の本質そのものは何も変わっていない(逆に、世界大戦、ベトナム戦争など悪化ともいえる)状況も浮き彫りにしていると思う。 そして、その未来の経験が、過去に戻ったウェルズのその後の作家活動に影響を及ぼす・・とうまくまとまってる。 製作された時代が時代なので当然タイム・マシンの時空旅行の描写は今観たらお粗末に感じるかもしれないけど、それでもそれなりに凝っているし古い映画の味わいってものも良い意味で楽しめる。 それに何と行ってもタイム・マシンそのもののデコレーションが結構好きだ(笑) (ちなみにこのタイム・マシンは時空移動だけ出来て場所は移動できない) 時空物にはどうしても矛盾点など気になる箇所も出てくるし これもんん?と思うところも無いわけじゃないけど作品を楽しむ上でそれは何も邪魔しませんね。SF好きな私、十分満足です。 ちなみに、ヒロイン役のメアリー・スティーンバージェンって同じく時空物の「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」にも出てるよね? ![]() |
<LITTLE CHILDREN>2006年アメリカ(137分) 日本公開:2007年7月28日 監督:トッド・フィールド 製作:アルバート・バーガー,トッド・フィールド,ロン・イェルザ 製作総指揮:ケント・オルターマン,トビー・エメリッヒ,パトリック・パーマー 原作:トム・ペロッタ 脚本:トッド・フィールド,トム・ペロッタ 撮影: アントニオ・カルヴァッシュ 音楽: トーマス・ニューマン 出演:ケイト・ウィンスレット,パトリック・ウィルソン,ジェニファー・コネリー,ジャッキー・アール・ヘイリー,ノア・エメリッヒ,グレッグ・エデルマン,フィリス・サマーヴィル,ジェーン・アダムス,セイディー・ゴールドスタイン,タイ・シンプキンス 他 〔ジャンル:ドラマ〕 劇場予告だけでいつもウルっときそうになっていた映画をやっと鑑賞。 (別に泣きたい派という訳では全くないが) 期待を膨らませすぎるのは良くないので可能な限り抑えつつ、でも「どうか予告だおれじゃありませんよう」と思ってたけど、 結果、予告倒れではなかった。良い映画でした。 今の生活にどこか満たされない大人たち。 心が渇望するものを探り、欲し、平常心を装いつつも常に自分に新たな世界が訪れる事を期待してるってところでしょうか。 サラ(ケイト・ウィンスレット)とブラッド(パトリック・ウィルソン)のダブル不倫と、 閑静な住宅街に幼児に対する性犯罪から釈放され戻ってきた男ロニー(ジャッキー・アール・ヘイリー)の存在を軸とし、 自分は何を求め、どうしたいのか。何が幸せなのか・・ 現実と理想の狭間で右往左往し、戸惑いつつも自己を見つめ直していく大人の心理が描かれてるんだと思います。 またずっとナレーションが作品の進行役となってる事で、その淡々とした語り口、冷静な目線が物語をちょっと遠巻きに見るかのような距離感を生んでいて、それが逆にいい効果を出してたように思う。自分的には。 ジャッキー・アール・ヘイリーの純粋且つちょっと不気味な様はほんと良かったなぁ。 母親役の人もね。この家族にはほんとグッとさせられた。 あの手紙のシーンはやっぱりポロッ・・ときてしまった。 「良い子になるんだ」ってあの痛々しいシーンも、溜まりませんなぁ。。切ない・・・ もちろん、K.ウィンスレットも、J.コネリーもみんな良かったけど。 パトリック・ウィルソンってカッコいいね(こんな事ばっか言ってる・・) 初めて見たかと思ってたらおぉ、『オペラ座の怪人』に出てる!? じゃぁ、あのおぼっちゃまか?その時はなんとも思わんかったけど・・。 ![]() |
<LILJA 4-EVER>2002年スウェーデン(105分)監督・脚本:ルーカス・ムーディソン 製作:ラーシュ・ヨンソン 撮影:ウルフ・ブラントース 音楽:ネイサン・ラーソン 出演:オクサナ・アキンシナ,アルチオン・ボグチャルスキー,エリーナ・ベニンソン,リリア・シンカレヴァ 他 〔ジャンル:ヒューマン〕 どの国でも、大人の身勝手で被害を被る子供達っているのだと、当たり前の事ながら改めて実感した。 冒頭の、コアなROCK音に乗せて逃げるリリアが歩道橋の上で見せる表情と人束の髪の毛が風に揺れる映像が、やけに目に焼きついた。 立て続けに同監督作品を3つ観たけど、映像自体がこんなになぜか印象に残ったというシーンは初めてだなぁ。 旧ソ連のとある地方にて母子で暮すリリアは、母親の新恋人と暮らす為アメリカにいけると大喜びするも、結局先に母親だけ恋人と出発。自分は置いてけぼりを食らう。 いつか呼んでくれる日が来ると信じながら、ボロアパートで一人暮らしを始めるが、すぐにその生活は苦しいものとなる・・・ そのうち母親は親権を放棄。 親友の少女にはその少女のかわりに売春の濡れ衣を着せられ、周囲の人々に蔑まれる。 結局金銭苦のリリアは本当に売春を行うようになる。 すさんだ生活の中唯一安心できる時間は、同じく一人ぼっちの少年との交流。 やっと自分を救ってくれる、素敵な恋人が出来たかと思いきや、 騙されスウェーデンに行かされ、売春斡旋を生業とする男性に売られてしまう。 それまでごく普通の生活をしていたのに、 母親に捨てられ頼るものもなく生活苦に陥る事でどんどんどんどん、 地獄へ堕ちていってしまう・・・ そんなあまりに酷い彼女の現実はあくまで淡々と描かれる。 そんな中、少年と肩を寄せ合い暮す姿がとても痛々しい。 わざとらしい天使の羽根も、そのわざとらしさがまた可愛さとなって心に響く。 「リリア、4-ever」。リリアの信念も、少年の懇願も、悲惨な出来事の応酬の前にはなんの力も持たなかった。 彼女の絶望と、作品タイトルの差があまりにも辛い・・ 酷すぎる現実と映像のピュアな雰囲気をもつ映像のギャップもまた印象に残る。。。 ![]() |
舞台は1970年代スウェーデン。 様々な人が1つ屋根の下で生活をしている共同生活体、その名も「TOGETHER」へ、夫とケンカして家を出てきた妻とその子供エヴァとステファンがやってきた。 弟であるTOGETHERリーダーを頼って。 そこに集うのはあらゆる物事に対して極端な見解を持つ者たち。 エヴァとステファンはあまりの異次元さに面くらい、中々馴染む事が出来ない。 母親はすんなり馴染んで行くのだが。 そのコミュニティには、 マルクス・レーニン主義を掲げる討論好きの学生や、 夫婦で入居するも離婚、その後自分はレズなんだと公言する元妻。 恋人がいながら他の男性と堂々とSEXをし、恋人に感想を報告する女。 そしてそれを許す男(縛れない男)。 テレビも肉料理も禁止。 等など、独特の人々や世界観があった。 ちょっとイタい人たちばかりで結構濃い状況が多いんだけど、 作品自体は軽くユーモラスなタッチで描かれてます。 でも決してDVDジャケやタイトルのようなほのぼの話って訳じゃなくw 共同生活において色々規則はあるものの基本は“自由”を謳う人たち。 出て行くものもいれば、自然に輪に入ってくるものもいる。 それぞれ自由に生きたいが故抱える悩みも色々だけど、彼らなりに手探りで「自分」という物を見出していく。 そんな世界にエヴァとステファンも徐々に慣れ始める。 しんどい出来事や偏見チックな話にちょっとしんどくなりそうな気もするけど、その分最後のサッカーシーンがとてもすがすがしく感じられる。 極端な人々を集めといて「人の交流」を描く、結構見応えある好み系の作品。 ![]() |
スウェーデンのティーンエイジャーの青春の1コマ。 ナイーブな年頃である少年少女の複雑な想いをそれこそナイーブに、淡々と描いた作品。 メインは、レズの話なんだけどね^^; この街に引っ越して1年半。対人関係をうまく取る事ができず、人生そのものも楽しめない、友人もいないという16歳のアグネスは、自分とは正反対の活発で可愛い年下の女の子エリンに恋心を抱いていた。 そして、エリンも、何不自由ない生活を送れそうなのに、いつも何か物足りなさを感じ、日々悶々としている。 楽しいものを常に求めている。 “レズ”という、人には打ち明けにくいものを題材にして、 素直になれない心の痛みだとか、 本心はなんなのかとか、自己が求めているのはなんなのか 周囲も成長しきれていない同世代の中で 子供なりに状況を打破しようとするリアルな姿が見られます。 あ〜、こういう子、いるいるっw 学生の恋愛って、こんなのもあるよね〜?w ・・って思う事しばしばww ラストの、ココアを飲んでエリンとの会話に心から笑っているアグネスの笑い声が印象的。 アグネスの初めての「本当の笑顔」だ。 それにしても本作、カメラの突然の“寄り”が目立つねぇ。 ![]() |
『素晴らしき放浪者』って、そういう事ね・・ と、見終わって改めて噛みしめたくなる。 ヒジョーにこれ、素敵な映画ですなぁ。 ワタクシが偉大なる巨匠ルノワール様の事をどうこう言える訳も無く、 私には計り知れない様々な計算がなされているだろう事でしょうが、深い所まで判ってなくても気に入ったものは仕方が無い^^;プッ なんと言っても浮浪者ブーデュ役のミシェル・シモンの怪演が光る。 決して物乞いするわけでもなく、金を恵まれれば何の価値もなげに金持ち男性にくれてやる。 彼の目から見れば、人を見て犬を探すかどうか決める警官も、階級だのなんだのも、全く持って理解できない価値、意味のない感覚なんだ。死のタイミングや理由についても。 ただただ無法者の浮浪者が自由気ままに動き回るだけじゃなく、社会的常識、一般人の括りを問われてる感じというか・・ ブーデュを救った本屋の親父は、最初ブーデュを一目見て「素晴らしい」と言った辺りは金持ちの変わった趣向の1つ、上からものを見たいやらしい戯れかとも思ったけど、 やっぱり他のブルジョワよりはずっと心豊かな人間なんだろう。 最後の女性二人を肩に抱くシーンはとても印象的。 ブーデュは大金も花嫁も自分の人生に於いて拘るべきものでなく、 彼はただ、優雅に、河に浮かび流されていく・・・ どうも、うまくいえないけども、なんだか不思議に「素敵だ」と思った映画だった。 ![]() |
ルイス・ブニュエル監督の遺作ですね。 ブルジョワ階級の初老の主人公は慌しい様子でパリへ向かう列車に乗る。座席は一級のコンパートメント。その他同席者も当然ブルジョワ達。 列車が出る前、主人公が彼の後を追ってきた美人女性にバケツで水をぶっ掛けたのを目撃した同コンパートメントの同席者らは、興味津々。主人公とその女性とのいきさつを是非聞かせてほしいとせがむ・・ 美しくて魅惑的なコンチータに骨の髄までイカレてしまった主人公は、彼女の行動に振り回され、我慢ならず喧嘩別れしたかと思いきや、またも後を追い、そして体よくあしらわれ、酷い仕打ちを浴び・・・ 主人公と美しい女性コンチータとの経緯を他人に説明する形で、過去が回想され、時折列車内の様子(現実)に戻る。 列車のシーンが差し込まれて改めて、観てるこちらも主人公の悲惨な思い出に結構クギ付けになってた事に気付く。 そこで一息。といったタイミングでうまく入ってる。 それにしても、女性のタチの悪さ、男性の情けなさが浮き彫りにされた男女の憎愛話とはいえ、 固執を振り払えぬ哀しい人のサガが恋愛感においてだけでなくその他においても当てはまる気もして、彼が自信で招いた悲劇を単純には笑えない。 それにしても、初老のくせにw愛に溺れたが故のあの行動力はすごいねw そして、列車でパリに帰るのは彼女がとんでもない奴だとやっと知ったからで、だからバケツで水をかけ追い払った訳で。 なのに、彼はまた・・・。 主人公を惑わし、時に天使のように甘え、時に悪魔のような辛辣な行為を取るコンチータ役は二人の女優が演じてる。 まるで多重人格のような人物と言いたいならわかるけど、 なぜそのシーンで役者が変わるのか等は全くよく判らなかった。 あと、最後のアレも。あのテロ爆破は、主人公の愛の行く末と掛かってるのですか?まさか、あれに巻き込まれて・・って事じゃないよね? これもよくわからずだ。 でも、とても引き込まれる興味深い映画だったのは間違いない。 【受賞メモ】 ◆1977年全米批評家協会賞 : ・監督賞 ◆1977年LA批評家協会賞 : ・外国映画賞 ![]() |
<SUR MES LEVRES> 2001年フランス(119分) 監督:ジャック・オーディアール 製作:フィリップ・カルカソンヌ,ジャン=ルイ・リヴィ 製作総指揮:ベルナール・マレスコ,アリックス・レイノー 脚本:ジャック・オーディアール,トニーノ・ブナキスタ 撮影:マチュー・ヴァドピエ 音楽:アレクサンドル・デプラ 出演:エマニュエル・ドゥヴォス,ヴァンサン・カッセル,オリヴィエ・グルメ,オリヴィエ・ペリエ,オリヴィア・ボナミー 他 〔ジャンル:サスペンス/ロマンス〕 主人公である社長秘書の30代独身女性は難聴の為補聴器をつけて働いている。 美人でもなく性格も活発ではない彼女はプライベートでも満たされない毎日。 さらに、難聴だった事から人の口の動きで言葉が読める為、聞きたくない事も“聞こえてしまう”。 そんな彼女が社長命令もあって自分のアシスタントを募集、そこに刑務所帰りの男性が応募、興味を持った彼女が彼を採用したことで、二人のもちつもたれずの微妙な関係が始まった・・ 主人公の女性の仕事へのストレスや、プライベートで充実感を感じられない感覚。 淡々と、それでいてすごく的を得た描き方というか・・。 んでまた、たまに性悪根性を見せるところがまた奇麗事にしてなくていいんだよねぇ。 その行為に同調はできないけどね(笑) 2人の関係性も、偶然のめぐり合わせにより不釣合いの二人が徐々に恋愛に発展していくのかと思いきやそんな単純なものじゃなく。 一緒にいたいが自分にコンプレックスを持っている事もあり、 「違う形」で彼をそばに引きとめようとする彼女。 そこに本来の性悪根性も軽く入っててねw 男性側は恋愛感情が芽生えてるのかどうなのか、ずっとあやふやなままなのがまたいい。 そして、所々色んな形で表現される2人のつかず離れずのあの距離感が、その息詰まり加減が、またなんとも良い感じなんだなぁ。 なんというか、全体的に、クサくないし感情がリアルだし程よく切ないし・・ よいのだなぁ。 最後は一応、ああいう形で終わってはいるものの、 なんせ男性側の気持ちについてははっきりと彼女に傾いたとは信じられず(笑)、 これから先もこの2人はこれまでの「もちつもたれつ」でしか成り立たないような不安感に苛まれた(笑) 製作者側が最後どう思わせたかったのかその意図はわからないけど、個人的にはそのあやふやな2人の関係をそのまま終わらせてくれた感じでそれがまた余韻になる。 ヴァンサン・カッセルはやはりこういう汚れ役の方が好きだ。 他の作品に比べて決して見栄えのいい役ではないけど。 それに、困りながら一生懸命コピーしてる姿がまたかわいいじゃないかっww 【受賞メモ】 ◆2001年セザール賞 : ・脚本賞 ・録音賞 ・主演女優賞(エマニュエル・ドゥヴォス) ![]() |
出演:リナルド・スモルドーニ,フランコ・インテルレンギ,アニエロ・メレ 他 〔ジャンル:ドラマ〕 有名な『自転車泥棒』の監督さんですねぇ。 こちらも有名な作品で、戦後まもないイタリア、 例のネオ・リアリスモですね?? 戦後、生きていくにはとても厳しい時代に靴みがきをしながら (たまに悪さもしつつ)逞しく、けなげに生きている子供たち。 主人公の少年二人組は、大人たちに紹介してもらった仕事、違法であるアメリカ品の横流しで得たお金でいよいよ夢だった自分たちの馬を買うことが出来た! でもその矢先に警察に捕まってしまい、拘置所に入る事に・・・ そこでのある事がきっかけで、大親友でいつも一緒だった少年二人の友情に亀裂が走ってしまうんですなぁ・・ それがまた、親友を思うが故の出来事なのに、誤解されてしまって。。辛い・・ そこからはほんと、やきもきしちゃうような2人のすれ違いの姿。 お互い、大好き同士なのにさぁ・・ アル意味、恋人同士のすれ違いみたいだよね。 まぁ、大まかな筋書きだけで考えると、この映画じゃなくても最近のものでも他にあるだろうけど、不要なうるさい演出で着飾る事も無く、描くべきものをリアルに描き、さらにモノクロの映像が少年たちの表情をこれまた引き締めて見せてくれるんだねぇ。 そしてなんと言っても最後の悲劇ですよ! そう、出来事自体は後悔先に立たずの悲劇だけど、こういう纏め方をしてくれることで、それまでの歯車の食い違いが一層大きくのしかかる。 世知辛い世の中を子供ながらいっぱしの大人のように生き抜く様を思い返す。 心に残る映画なんですねぇ。。。 それにしても、大きい方の男の子はメチャ男前だね〜^^; 【受賞メモ】 ◆1947年アカデミー賞 : ・特別賞 ![]() |
B級テイストながら(後で知ったがかなりの低予算製作でもあったらしい) 映像もプロットも凝っていて、なかなか面白いと思う。 何の気なしに前情報も無く観たのでCUBEの監督とは知らずだった。 逆にそれが必要以上の期待を持たずに観れてよかったのかもね。 念願の産業スパイとして雇用され意気揚々としていたが、実はその裏に本人も知らない中企業の“洗脳”が行われていた。ライバル会社へスパイとして送り込む為に全く新しい人物像を記憶に埋め込まれるのだーーー 2重スパイって事で、出てくる会社名をしっかり把握しておいた方が 話しは理解しやすいと思う。 やはり字幕もかなりはしょってるっぽいし。(わかんのかよっ!?) ややこしいとか難しいって事は決してないんだけど。 別人格の振りして2重スパイをやる羽目になっていくうちに、 こりゃもともともう1つの人格も実はありそうだ・・と思うと、やっぱり・・ って事にもなるし、 そんなに鋭い方ではない私でも主人公のオチが明らかになる前になんとなくの予想もつく。 が、それでも十分面白かったです。 結構こだわってそうなCGデザインの割に相対的な安っぽさ(いい意味で)、 音楽もRPGゲームで流れそうな?適度ないい雰囲気(いい意味でw)、 B級として楽しむポイント十分(どういう意味か自分でもわからんゾ!?)。 それに最後、意外に好感持てちゃったんだよねぇ。 そもそもスパイ活動に関わった理由ってのが最後に明らかにされてるんだけど、 ヘタしたらクサいよね、あれ。 それが、あそこまで浸りきった雰囲気で描かれるとこれまた良かったんだよね〜。 まぁでも、あの理由は人によっては、、?かな? CUBEと比較して見るべからず。これはこれでちゃんと面白い^^。 ![]() |
音楽:クリスチャン・ヘンソン,ダリオ・マリアネッリ 出演: クリスチャン・バイヤーズ,サファイア・ボイス,ヴィンス・コロシモ,ジャクリーン・マッケンジー 他 〔ジャンル:ヒューマン〕 豪&英合作の本作、ごくごくハリウッドのチャイルド物的なお話し(まとめ方)でしたねぇ。(決してハリウッドを否定している訳でなく) オパールの採掘地で暮らすある家族。オパールを発見して一山当てる夢を追い、父親と息子のアシュモルは日々採掘に励んでいる。 しかしアシュモルの妹ケリーアンは妄想癖があり、“存在しない友人”ポビーとディンガンといつも遊んでいた。 ケリーアンの架空の友人を信じてあげる事と、オパール発掘の夢を信じる事をうまくリンクさせ、さらに街の人々も絡ませる要素(問題)も用意し、人のつながり、信じる心を描くヒューマンドラマ。 ケリーアンの妄想に戸惑いつつも話をあわせてやる家族。そして、特に妹の事を恥ずかしがっていたアシュモルが、妹の具合が悪くなるにつれその妄想に付き合い、必死で具合を良くしようとするところが可愛い。 そして、あの生死を確認しに行ったところはとても印象的。もちろんほんとに居る筈は無いけど、妹を助けたい気持ちから、妹の信じるポビーとディンガンが自分にも実際のもののようになってきたんでしょうかねぇ。 エンディングでアシュモルが語る言葉がこの映画の全てですね。 『何かを信じればそれは本当になる。人間も本物になる』 『どんな夢も分かち合える。 そばにいる時も、いなくなった後も。』 『夢は永遠だから』・・などなど。 ![]() |
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