<PARANOID PARK>2007年フランス・アメリカ製作(85分) 2008年4月日本公開 監督・脚本・編集:ガス・ヴァン・サント 製作:ニール・コップ,デヴィッド・クレス 原作:ブレイク・ネルソン 撮影:クリストファー・ドイル,レイン・キャシー・リー 出演:ゲイブ・ネヴァンス,テイラー・モンセン, ジェイク・ミラー,ローレン・マッキニー, スコット・グリーン,ダン・リウ 他 〔ジャンル ドラマ/青春/犯罪 〕 今回もやはり、ガス・ヴァン・サント監督の「ジェリー」以後の作風、「エレファント」系列。まぁ、もうこれが本流なのでしょうけど。 なので一般的に退屈系と呼ばれるもの自体好きでない方にはハナからお勧めしませんが、 でも、前述作品も好きで“この系統”自体好きな私においても、 この作品については、大して・・な結果でした^_^; スケボーと、スケートボーダーの“聖地”的場所「パラノイドパーク」に魅入られた高校生の主人公。 その「パラノイドパーク」周辺で“とある事”が・・・ まぁ、本作はあまり話の筋を書かない方がいいと思うので話の詳細は触れないでおきます。 彼が彼自身の体験・気持ちを綴る手紙の内容を映し出した映像、 現在の彼の映像、 彼の頭の中で思い出してる映像。 それらを断片的に時の流れの順序も変えながら映し、最初は彼に何があったのか、彼はこのとき何を感じ考えていたのか分からなかったものが、時には同じ状況を復唱しつつ、徐々にその裏にあったものが明らかにされていく。 でも何があったかただ経緯を明らかにするのが主軸ではなく、 メインは少年の不安や恐怖、葛藤、動揺など心の内についてなんですが。 また、前述の映像の合間に主軸とは直接関係ない少年達のスケボーシーンも時折挟み込まれる。 とても大きな問題を背負ってしまった少年は、スケボーが好きな普通の少年であった事。楽しそうなスケボーシーンにより、そのギャップとか、解決不可能な世界に入り込んでしまい迷走する心とか、なんか観客側の心に付加が得られそうなきもするんだけども、 映像そのものはいい感じなのですが、どうも自分の中では映画から若干浮いた感じも受けてねぇ。。 後半、ベッドで寝そべる彼の頭の映像を映し出すかのように挟み込まれたところだけは結構いい効果を受けたんだけど。 それ以外はなんだかしっくりこなかったんだなぁ・・ 私にとってはわざわざ映画館で観る必要はなかったかなー?と。。 一番心に残ったのは、まるで女の子のようなかわいくてきれいな主人公の少年(笑) 好みのタイプかどうか関係なくマジでキュートな顔立ちしてる!^_^; じっくり表情アップのシーンが多い本作ではかなり重要ポイントか!?(笑) あ、あと2回目のシャワーシーンの所は良かった。尺の長さとあの効果音! 普段淡々とした彼の、大きな大きな心の動揺を描く上で、あの表現はすごく良かったなぁ。 あとは意外に、密かに主人公に想いを寄せる(?)ルックスの冴えない女の子の微妙な恋心表現の方が興味を惹かれたかも(笑) 【受賞メモ】 ◆2007年カンヌ映画祭: 60回記念特別賞 ![]() |
一昨年だったか、旧ブログサイトのブロ友さんが私の好みだと思うと観るのを勧めてくれてた作品、ありがたくもまたもやスカパーにて鑑賞できた。スカパーってほんとありがたいね。 そう確かにこの手も好みの一つだ。 ただこの映画そのものはあくまで好み"系"どまりって位だったかな(笑) 話の展開そのものは面白かったよ。 二組がどのように関わってくるのか、 あの二つの「袋詰め」はどうなっていくのか、 勢いもあるし、決してつまんなかったわけじゃなく 最後までそれなりに観させてもらったのは間違いないんだけどねww ちなみにDVDジャケはなんか怖そうな雰囲気だけど、全くそんな要素はありません。 コメディタッチのドタバタ犯罪映画です。 なんちゅーか、ハチャメチャ感を素直に楽しめるというより 冷静に“頑張ったんだね”って声を掛けちゃいそうになる感じというか・・^_^; 一応個性的なジェットコースタームービー感覚は受けるんだけど、 要はそれぞれの要素がしっくりこなかった感を受けました。あくまで私には。 解説に「ポスト・タランティーノ」の呼び声も。と書かれていたのもわからんでもないけど、 うーん、どうなのでしょうw (っていうかこのDVDジャケがタランティーノ製作の「ホステル」に雰囲気似てない!?笑) 本国メキシコではかなりヒットしたらしい。 ところであのガールフレンドは「アマロ神父の罪」の女の子だよね? やっぱかわいいなぁ、この子♪ ![]() |
若くて経験も浅い詐欺師とベテラン詐欺師がひょんな事で出会い、 ちょうどパートナーを探していたベテラン詐欺師がコンビを組もうと持ちかける。 青年詐欺師は躊躇するがとりあえず1日だけコンビを組んでみる事に。 そうして細々とした詐欺行為を繰り返していく二人の前に、 大金が手に入るビッグビジネスの話が転がり込む・・ ********** いかにも胡散臭いベテラン詐欺師と基本人の良さそうな青年詐欺師。 他人に詐欺行為を行う中で、コンビ間でも常に疑惑がつきまとう。 詐欺のトリックを計画するプロセスもいいけど 仲間内でのどれがいかさまで、どこまで真実だ!? がうまく出来てるよね。 最後までそれをうまーくひっぱり、はい、ラストはこうでした! って具合。 しっかり華麗に騙されました。 ![]() で、そのラストを見た後も想像が膨らんじゃうね。 どこからどう始まって、だれが最初にあれをして・・?。なんて具合に。 内容が内容だけに少し触れてもネタバレになりそうで難しいなぁw 犯罪映画といってもハードボイルドアクションとかとは無縁なので そういうのが好きじゃない人でも楽しめるのでは。 でも劇場未公開だったんだね。もったいないんじゃない? 後にジョン・C・ライリーやディエゴ・ルナ出演で「クリミナル」として ハリウッド・リメイクされた作品もビデオスルーだったみたいだ。 ![]() |
<BADKONAK-E SAFID>1995年イラン(85分) /1996年日本初公開 監督: ジャファル・パナヒ 原案: ジャファル・パナヒ,パーヴィス・シャハージ 脚本: アッバス・キアロスタミ 撮影: ファルザッド・ジョダット 出演: アイーダ・モハマッドカーニ,モーセン・カリフィ,フェレシュテー・サドル・オーファン他 〔ジャンル:ドラマ〕 キアロスタミ監督のもとで助監督を務めた経験をもつパナヒ監督が、自分らで作った原案をもとにキアロスタミが脚本を手がけ、出来上がったのが本作。 イラン映画に多く観られる子供が主人公の作品。 本作もほんとやられます。子供目線で描く世の中に。 イスラム文化ではお正月に金魚を飾るのが慣わしだそうで、 主人公の小さな女の子の家でも池で飼っている金魚を飾る予定なのだが、彼女は近所の雑貨屋さんで見かけたきれいな金魚がほしくてたまらない。でも母親はお金をくれない。やっとお金をもらえたと思ったら今度はお金をどこかに落としてしまう・・ 日本のバラエティでもよくやってる「子供の初めてのおつかい」的なものですが、本作の見所は色々たっぷりございます。 子供から見たら普通の大人も、会話も、ちょっとした出来事も、すんごい困難なことで。 それを乗り越えるのは至難の業で。 そして、それを通して人の人間性、いやらしいところとか優しさとかが とても自然に表現されていて、子供たちの必死さと同時に引き込まれる要因でも あると思います。 素人ばかりを使った作品らしいですが一向に目が離せません。 最後は無垢な子供が故の「残酷さ」(おおげさだけどw)も ちょっとしたオチみたいになってていい感じだしね。 キレイな金魚を買う為あっちやこっちや行く女の子の服がまた金魚そのもののような赤と白のひらひらで、これもわざとなんだろうな。メッチャ可愛くて心憎いww 【受賞メモ】 ◆1995年カンヌ国際映画祭 : ・カメラ・ドール ・国際映画批評家連盟賞 ◆1996年NY批評家協会賞 : ・外国映画賞 ![]() |
「チャドル」とは、イラン女性の方などが体全体を覆うように被っているベールのような布の事。 つまり、チャドル=女性なわけで、この地方では女性=不平等な扱いを受ける存在なわけで。 そんな女性達が生きにくい生活を余儀なくされている姿について、 いくつかのエピソードをループ状につなげた構成で描く。 で、原題は「サークル」。 フィクション映画ではあるけども、そこに描かれる状況と言うのはイランの実社会の現状、事実。 映画の雰囲気自体もドキュメンタリーチック。 男子を産まないと嫁ぎ先から離縁される。 外で煙草を吸う女性は問題視。 女性は一人旅だとチケットも売ってもらえない。 その他もろもろ、男尊女卑というか、女性の人権そのものが薄いというか、そんな世の中。 順々にメインキャラが替わり、違うシチュエーションが描かれていくけど どの女性達も必死にこの世を生き抜こうとしている・・ 厳しい現実の中、逞しく生きようとする彼女達の姿と裏腹に、構成はまた振り出しに戻るかのように(状況は何も変わらないといった様子で)回りまわって刑務所の重い扉で幕を閉じる・・・ 構成そのものからもメッセージが語られるし、淡々としてるけどじっくりと描かれた非常に深い映画だと思う・・ 【受賞メモ】 ◆2000年ヴェネチア国際映画祭 : ・金獅子賞 ![]() |
生ける伝説革命家フィデル・カストロに対しベトナム戦争出兵経験を持つ社会派映画監督オリヴァー・ストーンが3日間をかけてインタビューを敢行し完成させたドキュメンタリー。 2003年に製作され、その後数々の映画祭に出品されるも本国アメリカでは上映拒絶されている問題作。 カストロの姿は映画では『チェ・ゲバラ&カストロ』でもちらっと見ましたが、 当たり前ながら本作ではそんな次元ではなく様々なカストロの表情を見ることができる。 キューバ危機の件、ロシアとの関係、核の話、ゲバラとの別れ、 等々、色んなエピソードがカストロ本人の口から語られる。 それが真実なのかどうかなんて事ははっきりいって 単純に彼らの話を鵜呑みにできるものではないし、 本作で史実の「本当」を知ろうというものではないと思う。 キューバ市民達に取り囲まれ高い人気をアピール するような映像についても、 ついどこまで本当のものなのか疑ってしまう自分がいるし、 大体、そういうプラスイメージの情報を混ぜ込む事が インタビュー受諾条件の一つに入っていたんだろうなとも思ってしまう。 それでも、カストロが話す内容、身振り、表情、全てとても興味深く聞き入ってしまう。 ストーン監督の質問に対する切り返し方はやはり「政治家」である事を象徴したものも多い。 そして、ドキュメンタリー映画としても、 飽きが来ないようBGMやインタビュー以外の映像、 特にキューバ革命前後の様々な映像を差し込み構成して、 臨場感もより感じられ、面白みが追加されていて 中々満足させてもらった作品。 ![]() |
出演:ロドリゴ・サントロ,ラヴィ・ラモス・ラセルダ,ジョゼ・デュモント,リタ・アッセマニー,ルイス・カルロス・ヴァスコンセロス,フラヴィア・マルコ・アントニオ 他 〔ジャンル:ドラマ〕 舞台は1910年、荒れた地が広がるブラジルのある片田舎。 土地を巡って2つの家族が交互に命を奪い合うという先祖代々続く闘争が今も繰り返されている。 その家族に生まれたものは、いつか身内が殺される目にあい、その敵討ちをし、そして、今度は敵討ちの対象にされる・・ ちょっと一般ピープルには理解しがたい状況ながら 「土地所有者同士の衝突はブラジル東北部の荒れ果てた辺境地帯では因習となっていた」と、サレス監督。 話は、対立する家族の貧乏な一家の方の兄弟、自分が兄の敵討ちをする時が訪れ、実行し、そして、逆に相手の復讐対象となるトーニョ(サントロ)と彼の幼い弟“坊や(パクー)”(ラセルダ)を中心に描かれるもの。 一縷の望みもあるとは言え死ぬのをわかって過ごさなければならない日常。 その葛藤を静かにナイーブにロドリゴ・サントロが演じる訳です。あの丹精な顔立ちで(笑) 哀しい宿命の元で生まれ、限られたごく狭い世界しか知らない兄弟の前に突如美しい女性が現れる事で、 結果的に兄弟の運命に影響を及ぼす事になるんですね〜・・ 弟ちゃん、いじらしすぎるねぇ。。。そこに至までに読書で空想に浸る楽しそうな姿を散々見せといてさぁ。堪えるねぇ。。 父親にシバかれながら同じ場所をぐるぐると回っているトウモロコシの粉砕機の牛が自分や一家とオーバーラップし、 片や、一本の長いロープにぶら下がりアクロバットを披露する彼女も確かに一箇所をぐるぐると回っているけど、しかしその姿は明らかに自分達家族の宿命のそれとは違い、「自由」そのものだった。 そして、彼女は自分の人生から自分の意志で飛び出した・・ 中々印象的でしたね。 ラストも、彼が向かう場所も表情もなかなか印象的です。 【受賞メモ】 ◆2002年ヴェネチア国際映画祭: ・若手審査員賞 ![]() |
『不思議の国のアリス』をベースに、主人公ジェライザ・ローズの空想世界を描いた原作『タイドランド』をテリー・ギリアム監督が映画化。 クスリ漬けの両親の元で育つ10歳の少女ジェライザ・ローズ。ある日母親がクスリの過剰摂取で死亡。少女と父親は自宅を飛び出し父親の実家のある片田舎へと向かう・・ アリスinワンダーランド 改め ローズin乾いた土地へようこそ・・ ほんと、噂に違わずかなり毒々しい内容でしたねぇ。 ダークなグリム兄弟の世界と謳われてた(多分)前作『ブラザーズ・グリム』はすっかり肩透かしだったので余計オッケーに感じてしまうのか?(笑) 今作はファンタジーと言っても舞台までがおとぎの国や時代物って訳じゃなかったので個人的にもより見やすかった。 空想癖のある少女。ろくでなし両親や孤独な世界から目を逸らす為の自己防衛が働いた結果もあるんだろうけど本人は至って普通の事のように大好きな『不思議の国のアリス』と現実を重ね、空想し、友人の指人形と会話する。 並ぶ指人形の肩越しに写すショットがやけに印象的^_^; 子供に見せる&やらせるにはえぐいんでないの〜!?と思いたくなるシチュエーション多数。 この子役の子はいろんな意味で極めてますね(笑) グロテスクな空想世界がどこか可愛らしさの残るまま描かれてるのがすごいですが(笑) ズバッと風刺切りって感じでもないし、鑑賞後までどうこう思ったりしなかったけど、 それなりにギリアムワールド堪能できる作品ではありますよねぇ? ![]() |
撮影:アンソニー・ドッド・マントル 音楽:アレックス・ヘッフェス 出演:フォレスト・ウィッテカー,ジェームズ・マカヴォイ,ケリー・ワシントン,ジリアン・アンダーソン,サイモン・マクバーニー 他 〔ジャンル:ドラマ/サスペンス〕 スコットランドの医学学校を卒業したばかりの主人公ニコラスは、そのまま地元にいれば人生のレールも安定したものだったろうがそれを捨ててウガンダの小さな村の診療所で医療に携わることに。 ちょうどそのころ大統領になったばかりのアミンとふとしたきっかけで知り合い、アミンに気に入られて彼の主治医に任命される・・・ 『事実に基づいた話』という事で実在したウガンダの大統領イディ・アミンについて映画化したもの・・ ・・ではあるけど、ストーリーの軸はスコットランド出身の若き医者を設定してそちらから描かれるものなので、独裁者として悪名高かったアミン大統領の行いそのものを詳細且つリアルに感じようとすると、少し肩透かしを食らう可能性あり? 志は確かに高かったものの人生経験未熟な若者がいろんな意味で浅はかだった自分の考え・行動によりドツボにはまってしまう話−−を中心にしてみると十分面白いですよね。 テンポもいいし、カメラワークもなんだかいいし、アミンの迫力もあるし。 それに、世界情勢に無知な私のような人間にとって情報吸収の役割は大きく果たしてくれる(笑) 非道な行為をしたとかなんとかその程度しか知らなかったけど、アミンの二面性とか残虐性とかがどんな感じだったのかなど。 アミン役の人は本作でかなりの数の賞をとってるらしく、それは十分納得ですが、個人的にはニコラスの役もかなり良かったと思うんですけどねぇ。 良くも悪くも若さがあり、正義ももち、未熟さももち、そんな男性がかつて味わったことのない恐ろしい世界に足を踏み入れてしまった事への葛藤等がリアルに感じられるものでしたけどね。 それにしても彼が吊られるシーンはマジで痛かったー・・・(>_<) んで、あれであそこまで復活できるんかいっ ![]() 【受賞メモ】 ・すべて2006年度 ◆英国アカデミー賞 :・主演男優賞(フォレスト・ウィッテカー) ・脚色賞 ・イギリス作品賞 ◆アカデミー賞 :・主演男優賞(フォレスト・ウィッテカー) ◆全米批評家協会賞 :・主演男優賞(フォレスト・ウィッテカー) ◆NY批評家協会賞 :・男優賞(フォレスト・ウィッテカー) ◆LA批評家協会賞 :・男優賞(フォレスト・ウィッテカー) ◆ゴールデン・グローブ賞 :・男優賞(フォレスト・ウィッテカー) ![]() |
〔ジャンル:ドラマ〕 単純に若き神父の禁断の恋愛模様が描かれるラブロマンス物ではない本作。 教会や政治の(権力者の)裏の顔が描かれ、製作国メキシコではかなりの物議をかもし出したと言われる問題作。 原作自体が書かれた当時からかなりの問題作として話題となったものらしい。 アマロ神父は将来を確約された有望な若手神父。司教からも気に入られている彼は、メキシコのある小さな町の教会に赴任し、ベニト神父の元でさらに修行をした後はローマでさらなる教育を受けられる筈だった。 しかし、その赴任先の教会で彼はほかの神父たちの様々な実態を見、そして自分自身も美しい少女に抱く感情を抑えきれなくなり、超えてはいけない一線を超えてしまうのだった・・・ アマロ神父の罪を描く上で、まず彼そのものは心優しく善い人間であり、職に忠実だと言うことが描かれる。 そして同時に、瞬間的に困難な物事にもうまく立ち回れるクレバーな一面を持っていることも見て取れる。 そして、彼が徐々に知ることになる教会の持つ圧倒的権力とそれに押し潰される人々。 ラストに向かうまでに描かれるこれらのバランスがよいです。 そして、 マフィアからの汚れた金を病院建設など善い事に使う神父。 教会の規定よりも地域の住民を大事にし、神父職を剥奪されても自分の信念を曲げずに生きる神父。 等々、アマロ神父の禁断の恋を軸に様々な考えさせられる問題が出てくる。 アマロ神父も、少女を愛していたのは本当なんだろう。 でも、 決して最初から大きな野望を持っているタイプでなくとも、一旦その地位が危うくなると、しかも教会の権力を目の当たりにした今ではそれを防ぐ為にどんな事でもしてしまう。 愛の為に今まで長年かけて培ってきたものを無駄にする事は出来なかった。 最後の悲劇にも彼は本当に心を痛めたと思う。でもそこでもまた彼の利己的な知恵でもって自身の身を守る。例え、他人を貶めても・・ この二面性が非常に怖い・・・ もちろん、ここに描かれるアマロ神父の“罪”は、神父に限ったことではない。 ほかの問題も教会だけにあることではない。 結構色々考えをめぐらす作品なんですなぁ。 購入後大分経った今頃になって初めて監督&ガエルのビデオ・コメンタリーを聞いた。 これがある意味面白い。シーンの解説だけでなく、作品の内容が内容だけに教会や神父に関する彼らなりの考えが色々と語られる。 キリスト教に詳しくない私にとっては様々な成り立ちも勉強になった。 ![]() |
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル,ロドリゴ・デ・ラ・セルナ,ミア・マエストロ,メルセデス・モラーン,ジャン・ピエール・ノエル 他 〔ジャンル:ドラマ/青春〕 原作はチェ・ゲバラ本人執筆の『モーターサイクル南米旅行日記』 チェの友人アルベルト役を演じるロドリゴ・デ・ラ・セルナは、チェ・ゲバラとは“はとこ”の関係にあたるそうですね。 チェ・ゲバラがキューバの偉大な指導者となる前、医大生だった頃に親友アルベルトと二人でノートン500にまたがり南米大陸横断の旅行に出た時の物語。1952年のこと。 20代の二人の青年が多感な時期に何を見、何を感じたのか。 旅を通して精神的に成長していく様を丁寧に描いています。 もちろん、革命家「チェ・ゲバラ」の姿はまだここにはなく、でも、その彼を形成した基というのは何だったのか、想像するに足る物語であり、 また、そういった事を抜きにして若き青年の成長と友情を描いた青春ロード・ムービーとしてもとても充実した内容ですね。 じわじわと、彼らの体験する世界が、心動かされるその様が、こちらにも伝わってくる。 もっともっと世界を知りたい。そんな思いで始まった旅行も、終えてみれば二人共の今後の人生を左右する物となっていた。 後にエルネストはアルベルトに「民衆の心の医者になるから医療は行わない」と言って病院をあとにしたそうで、アルベルトは今でもその言葉を思うと胸が熱くなるそうだ(特典インタビューより) この映画のコレクターズ・エディションにはもう一本、現在80歳を超えたアルベルトと共にこの旅を振り返る「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」というドキュメンタリーが入っている。
スタッフのこの作品に対する情熱もすごく伝わってくるし、可能な限りエルネストとアルベルト、そして彼らを尊敬する人々に敬意を払い、事実に忠実に再現しようとしているかもよくわかる。 そして、なんといってもアルベルト・グラナードの存在と記憶力と発言は興味深い。 このドキュメンタリーそのものも面白いし、これにより「モーターサイクル・ダイアリーズ」が一段と好きになる。 【受賞メモ】 ◆2005年アカデミー賞:・主題歌賞 ![]() |
〔ジャンル:ドラマ〕 主演のセシリア・ロスが、夫である監督の前であの行為を行う・・ 監督もよくこの主役に嫁を使うもんだ・・ と、一般人にはこれまた変に感心してしまう作品でもありまして(笑) 過去に酷い体験を受けてしまったが故、人を普通に愛することが出来なくなっている主人公の女性。 彼女の趣味は、敏感な聴力でもって性欲を満たすという事。 見知らぬ男女の営みを隣室で聞きながら、一人で事を成す・・ とにかくセシリア・ロスの迫力がすごくて、性欲を満たすその裏から彼女の隠された苦悩というのがギシギシと伝わってくる。 後半まではずっとそれにかなり圧倒された為、逆にガエル演じる青年が関わる真実が発覚してから少し肩透かしを食らったような感じを受けるのは私だけか。 声をきっかけに、姿を知らないまま特別な感情に陥ってしまったカルメンとグスタボの真実は愛の行方という意味ではとても切ないものだけど、(だから惹かれあったのは運命ともいうべきなんだろうけど) それを知ったグスタボの困惑と辛さもなんとも言えず切ないけども、 あれだけ苦しんでいたカルメンのテンションというか立ち位置というか、ラスト付近には私一人置いてけぼりを食った感じがしてしまうのでした。 そしてそれでもDVDを買っている自分が自分でちと怖いw ![]() |
![]() ![]() <EL LABERINTO DEL FAUNO> 2006年メキシコ,スペイン,アメリカ(119分) 日本公開:2007年10月6日 監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ 製作:アルフォンソ・キュアロン,ベルサ・ナヴァロ,ギレルモ・デル・トロ,フリーダ・トレスブランコ,アルバロ・アウグスティン 製作総指揮: ベレン・アティエンサ,エレナ・マンリケ 撮影: ギレルモ・ナヴァロ 音楽: ハビエル・ナバレテ 出演:イバナ・バケロ,セルジ・ロペス,マリベル・ベルドゥ,ダグ・ジョーンズ,アリアドナ・ヒル,アレックス・アングロ,エウセビオ・ラサロ,パコ・ビダル,フェデリコ・ルッピ 他 〔ジャンル:ファンタジー/ドラマ/ホラー〕 今回はデル・トロ監督と同郷のキュアロン監督が製作なのね。 冒頭、昔々魔法の国のお姫様が〜。とエピソード紹介があり、これから登場する主人公の少女がその生まれ変わりであろうと予測できる形で始まる。 そして現実の世界に入り、舞台は1944年スペイン。 内戦終結後も政府軍の弾圧とそれに反発する住民ゲリラ軍との抗争は続いていた。 主人公オフェリアは母の再婚相手、政府の将軍の元で暮らす事に。 そこはゲリラ軍対策の基地となっているある山奥の中の住居。 オフェリアは義父となった残忍で恐ろしい将軍を恐れていた。 そこに越してすぐ、彼女は妖精に出会う。 妖精の案内で近くの迷宮に入るとパン(牧神)がおり、オフェリアは魔法の国のお姫様の生まれ変わりで、正式にお姫様に戻るには3つの試練を行わなければならないと不思議な本と道具を渡される・・ 御伽噺のような世界が描かれるし確かにファンタジー。 だけど子供達に勧められるようなかわいらしい世界ではなく、 結構えぐい部分も。 そしてなんといってもオフェリアのラビリンス絡みのエピソードと平行して描かれる、内戦抗争、将軍率いる政府軍の残酷さ。 つい目をそらしたくなるようなシーンも度々出てくる。 全体を通して確かに謳い文句のとおり「ダーク・ファンタジー」だ。 はじめは普通にラビリンスと魔法の国は本当に存在していて・・と思って観ていたけど、最後のほうになると、すべては残酷な現実から逃避したいがためのオフェリアの幻想だったのではないかとも思えて、そうだったとしたらまた一段と切ないね。 幻想だったのか現実だったのかどちらにせよ、あまりに世知辛い世の中と対比して描かれる事で、一層深みが増している事は間違いないでしょう。 というか、ファンタジーの世界が中心というより、別世界があるなら間違いなくそちらへ逃げ込みたくなるほどの悲惨な現実を描いた映画といった言い方のほうがいいのかもしれない。 子供の想いに触れて改めて強く感じる、大人世界の、争いの、醜さ。 オフェリアの母があの不思議な根を暖炉に捨てる時に言う台詞が正に大人が仕方なく到達する感情の処理の仕方で、子供であるオフェリアには到底出来る事ではなく。 大人も深みを感じて鑑賞できるダーク・ファンタジー。 魔法の世界の魔物(?) とかのデザインも甘すぎることなく凝ってて良かったし、最後のあの金色の世界も美しくて切なさがより増します。 ファンタジーというジャンルではあっても内容が深くて、なかなか面白かった。 【受賞メモ】 ◆2006年アカデミー賞 : ・撮影賞 ・美術賞 ・メイクアップ賞 ◆2006年全米批評家協会賞 : ・作品賞 ◆2006年NY批評家協会賞 : ・撮影賞 ◆2006年LA批評家協会賞 : ・美術賞 ◆2006年英国アカデミー賞 : ・外国語映画賞 ・衣装デザイン賞 ・メイクアップ&ヘアー賞 ・特殊視覚効果賞 ◆2006年インディペンデント・スピリット賞 : ・撮影賞 ![]() |
〔ジャンル:サスペンス/近未来/SF〕 ブロ友wakaさんの所にて興味を持ち鑑賞♪ うん、B級のニオイプンプンですが面白かったね〜! 面白いだけじゃなく、この手は“好き”な部類だ☆ 主人公の部屋に宛名も差出人名も無いあやしい空の箱が立て続けに届くようになる。 気味の悪い出来事に彼は同じアパートの住民が犯人ではととにかく疑心暗鬼になりまくる。 誰がその箱を送り、そして、その目的はなんなのか・・ 設定は近未来で、ナノテク技術が一般化してきている世界。 冒頭の新聞記事が本作のキーとなる。 (近未来だけど部屋とか物とかが古めかしく造られているって所が 個人的に好きな類の基本だったりする。) まぁね、後で考えたら主軸と関係ない部分も結構占めていた訳ですが(アダムやゲームや)でもそれが一層物語の謎を演出していたのは間違いなく。 無理やり感は感じなかったよ。 近未来のお隣さんにはそんな人達もそりゃいるよ。ってね。怪しそうに思える人がいても当然でしょw観てる間はそんな解釈の余裕無く引き込まれて観れましたしね。 ダークヒーロー気取りのやばい人も出現すれば(笑)、 先進技術の使い道について警鐘を鳴らす作品でもあり、楽しめましたよ♪ それにしても、あとでこれの予告編を見たけど、こんなにネタバレの予告でいいの? 観てからだったからネタバレってわかっただけ?? ![]() |
アメリカ西部のとある駅にある男が降り立った。彼を殺す為そこに待ち受けていた3人の男たちは逆にその一人の男に一瞬にしてやられてしまう。 一方、とある家の家族が父の新妻を駅に迎えにいこうとしたその時、 何者かに殺害されてしまう。年端もいかない少年まで皆殺しだった。 その犯人グループは誰で、目的はなんだったのか。 そして、駅に降り立った男がこの街に来た目的とは・・ 若かったからあの酒場のシーンにすごくインパクトを感じたのか。 いや、それなりの年(笑)になってもやっぱり、あのシーンはドキドキする。 激しい銃撃戦の音だけが酒場を覆い、そして皆が息を呑む中ジェイソン・レバーズ扮するシャイアンが登場。 そして、チャールズ・ブロンソン扮するハモニカとの緊迫したやりとり・・ マカロニ・ウェスタンの傑作にして見所盛りだくさんの作品ですが 個人的にはここが一番好きかなぁ、やっぱり。 もちろんヘンリー・フォンダが子供も殺す冷酷非道な悪役を演じているという事も有名ポイントの一つ。 とにかく、じっくりじんわりと状況を見せるシーンが多く、その溜めがまたとてもいい具合に渋い雰囲気をかもし出す。 ウェスタンものだけに、もしかしたらそういう間の多いテンポはどうかという意見もあるのかもしれないけど、私はこの映画のそういうところもとても好きだった。 そんな間があろうとも、3時間という物語にだるさはひとつもない。 息を呑むサスペンスチックな部分も多く感じられる。 かと言って、シャイアン絡みのちょっとコミカルな要素もあったりしてそういう部分も楽しめる。 偶然の流れではあるが美しい未亡人を助ける形になり、子供の頃から誓っていた復讐を果たそうとするハモニカの想い。 そして、シャイアンとハモニカの男の友情。 シャイアン、マジ好きだ(笑) 大好きなウェスタンのひとつ♪ 当然「ウェスタン」という邦題でも有名ですが、 米題の「ONCE UPON A TIME IN THE WEST」でも有名ですね。 同監督の後の作品「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」もある事でw そしてこれも、音楽担当がエンニオ・モリコーネと後で知って「そうか〜」と納得したもんだ。 ![]() |
配給だけでなくディエゴ自身が本作の主役。短髪に無精ひげを生やし、かなりワイルド路線になってたのに驚き。 「ダンシング〜」が私が観た中では過去一番新しい作品かな?あの時もまだ王子系のおぼこい顔だったけど。と思ってたら、本作でも回想シーンの彼はおぼこかったw。要は髪型と髭でこれほどにも変わるのね。。 さて、内容は・・ 精神病を患って病院に入っていた親友グレゴリオが、退院後まもなく自殺。 かつてはその親友の恋人であり今は自分の恋人である女性タニアもグレゴリオの自殺後不振な行動をとるようになる。 そして、グレゴリオが自殺前に自分宛てに残した遺品には数々の不可解な品が・・。 途中まではいい感じの展開で面白かったんですがね〜。 色々不可解な事や人物も用意されてて、映像の雰囲気もいい感じだったし。 でも、締めくくり方がどうも、カクッときてしまった・・ そうなるとそれまでのたくさんあった伏線も活かしきれてたのかどうか微妙だし、 手紙の主も蓋を空けてみればたいした存在ではないし、タイトルにしてる夜のバッファローのくだりも結局意味あんの?その他色々、う〜ん。 一番気になった虫もねぇ。最後はどっか飛んじゃったw 別に伏線が伏線のままである意味おざなりになる事自体は全然構わない派だけど、それはそれで映画の主軸にうまく効果がもたらされてなかったら、で、どうなの?となってしまう。 本作は解明されたものもそうでないものも、個人的にはいい意味では伝わってこなかった。 だって、途中までは人間のヒューマニズムを描く以上に完璧に謎解きがメインみたいに思えたもん^_^; まさにそこが面白かったんだもん。 で、最後は泥沼にはまったマヌエルの追いやられた精神状態を見せて終わるって風なんだけど。 あれ、そこですか?って感じだった。 結局自滅によって深いところに堕ちてしまったマヌエルのあの表情というかディエゴ君の表現は良かったんですけどね。 それに、それならタニアの気持ちももうちょっと見せてほしかった気も・・。 ちゅうか、最後らへんの行動とあの台詞はマジで意味わからんかった。 どういう心情だったんだ? ![]() |
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| ◇◆記憶のキロク◆◇ |
まったり、のんびり、綴っていきたいなぁ。。人生もw
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